暁 〜小説投稿サイト〜
真・恋姫無双〜中華に響く熱き歌
第10話 夢への情熱
[1/3]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
食事処を出て、街を見てまわっているバサラ。
今まで聞いたことも無い星の文化や風習に触れ、その好奇心に火が着いたようである。
とは言っても、その表情はいつもの表情と変わらず少し気だるそうではあるが。

そんなバサラではあるが、ある場所まで来て足を止めた。
「ん?なんだありゃ?」
そう言って、首を回し、ある方向を見るとそこには
「はーい、お集まり頂きありがとうございます。
私たち、数え役満姉妹って言いまーす。」
「チイたちの芸と歌、聴いてってねー。」
「お願いします。」
3人組の少女たちがなにやら何かするようである。
その前には、何人か人がいたが、あまり人気が無いようで、興味本位で来たような人がほとんどのようである。
そしてバサラはというと、
「へえ、どんな歌を歌うか、楽しみだぜ。」
彼らしく、彼女たちの歌がどんなものか楽しみにしているようである。
彼女らの芸が始まったが、大きい箱の芸をする際に失敗し、ほとんどの客が帰ってしまう。
「あう〜、お客さん帰っちゃった。どうしよー。」
「もう、姉さんが失敗するからよ!」
「う〜、ごめんね〜。でも、まだ歌が残ってたのになー。」
「姉さんたち落ち着いて。それよりも、誰もお金払ってってない。」
「うっ、それはまずいわね。無料見なんてって言いたいけど、あれじゃ何も言えないわね。」
『はあ・・・』
先ほどの失敗で客がほとんど帰ってしまったことで反省会のようなものをしている3人。
その3人にバサラが
「なあ、お前ら歌わねえのか?」
と声をかける。
3人は、バサラがいたことに気づいていなかったらしく、いきなり話かけられて驚いた顔でバサラを見る。
そして、ピンク色の髪の少女が
「うん・・・お客さん帰っちゃったし、歌ってもしょうがないかなって。」
と悲しそうな顔でそう言う。
それにバサラは
「そうかい。」
とそっけなく言う。
だが、背負っていたギターを構え、
「なら」
ギターの弦を弾きながら、
「俺の歌を聴けえええええ!!!」
『え?』
「いくぜ!!NEW FRONTIRE!!」
そう曲名を宣言しながら、曲を弾いていく。




なんなんだろう、この人は?
私たちの前にいきなり現れて、歌わないのか聞いて来たと思ったらいきなり歌いだして。
しかも、俺の歌を聴けって。
そのあと曲を弾いて、その曲名らしきものを言ったりして。
少しの間曲を弾いたと思ったら、歌が始まった。
その歌を聴いている内に、私は昔のことを思い出す。
私は、いや私たちはこの大陸で1番の芸人、いや歌い手になるために故郷の村を飛び出した。
もちろん両親から猛反対された。
なぜなら、この乱世でそんな甘いことを言っている場合ではない。
当然私たちも分かっていた。
だが、夢を
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ