第10話 夢への情熱
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を当たんな。」
そっ気なくそう言った。
だが、この人に教わりたい、この人以外あり得ない、そう思ってしまった。
「せめて、歌を、歌とはなにか教えてください。お願いします!!」
ふたたび頭を下げる。
駄目か・・・そう思っていると、
「歌ってのは歌いたい時に歌うんだよ!」
そう言った。
「歌いたい時に歌う・・・」
そう呟く。
「ああ、それが歌だ!」
そう言って、楽器を背負い、ここから去ろうとする。
「待って!あなたの名は?」
「熱気バサラ」
「熱気、バサラ・・・」
そう呟いて、彼の背中を見つめていた
しばらくして、私たちは宿に戻った。
「今日のお兄さん、すごかったねー。」
「ほんとほんと。何者かしらね、あの人。」
そう天和姉さんと地和姉さんが言う。
でも、その顔は穏やかな笑みだ。
「でも、あのお兄さんの歌聴いて、頑張ろうって気持ちになったよ。」
「うん、チイもそう思った。」
やはり、姉さんたちも同じ事を思ってたみたいだ。
「私も」
「2人も?同じこと考えるなんて、やっぱり私たち仲良し姉妹だー。」
そうはしゃぐ天和姉さん。
だが、その後すぐに
「だから、明日も頑張って歌おう。
頑張り続ければ、いつか夢は叶うもん。」
微笑みながらそう言った。
「うん、頑張ろ!」
「そうね、頑張りましょう、姉さんたち。」
そう返事をし、決意を固める。
いつの日か、夢を叶えるまで。
「そう言えば、人和ちゃん、いつもと違って今日は熱かったね。」
「そうね、今日は熱い性格だったわね〜。」
「そ、それは、その」
と、2人の姉に弄られる妹の姿があったが、割愛する。
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