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真・恋姫無双〜中華に響く熱き歌
陳留編
第6話 陳留の食事処にて
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ようぜ!」
と乗り気であった。
それを見ていた真桜と沙和は、
「に、兄さん本気か?こう言っちゃあなんやが、凪の辛いの好きは並やないで?」
「そ、そうなの。凪ちゃん、普通の人じゃ食べられないような辛さのものが好きだから、やめた方がいいと思うの。」
さりげなくバサラを止めようとしたが、
「望むところだぜ!むしろそれぐらいじゃないと心も体も熱くならねーぜ!」
と逆にノリノリになってしまった。
それを見ていた凪は辛いもの好きの仲間を見つけ嬉しそうに、食べるものをバサラと一緒に決めていた。
真桜と沙和の2人はそれを力なく笑いながら見ていた。
そんな2人も気を取り直して食べるものを決め、店員にそれぞれが食べるものを注文した。

注文して15分後ほどが過ぎ、
「お待たせしました。激辛担々麺に激辛麻婆豆腐、日替わり定食2人前になります。」
と店員が料理を運んできた。
一応分かるとは思うが、激辛担々麺に激辛麻婆豆腐は凪とバサラ、日替わり定食は真桜と沙和である。
日替わり定食の内容はごはんに汁物、青椒肉絲となっている。
示し合わせたわけではないが皆食事の前に手を合わせ
『いただきます』
と声を揃えて言った。
バサラと凪は、注文前に話していた通り、それぞれの料理を半分ほど分け合い食べている。
ちなみに2人の料理は真っ赤に染まっており、見ただけで辛いというのが分かるものである。
そのため真桜と沙和はなるべく2人の方を見ないようにして食べている。
そして激辛料理を食べている2人は、
「かあ〜!これだよ、これ!この燃えるような辛さがいいんだよ!食べてるだけで心も体も熱く燃えてきたぜ!」
「うん、うまい。やはり辛いものは最高だ。」
と嬉しそうに食べていた。
あ、ありえない。
この2人を見ていた人、それは真桜と沙和の2人だけでなく、店内にいたお客、そして従業員でさえそう思った。
料理を作った少女を除いて。
(あの2人のお客さん、激辛の料理が好きみたいだから、店で出せる1番の辛さで出したけど、喜んでくれたみたいでよかった。)
厨房の少女、典韋は心の中でそう呟きながら見ていた。
この典韋という少女はこの陳留の町で料理の修行をしながら食事処で働いている。
少女には、並外れて大食らいの幼馴染がおり、その幼馴染に料理を作っているうちに料理のうでが上がり、幼馴染の美味しそうな顔を見ているうちに、料理人になりたいと志すようになる。
それがいつか自分の店を持ちたいと思えようになるのは自然のことといえよう。
事実、真桜と沙和も気を取り直して自分たちも食べているが、美味しそうに食べている。
店内の客も皆美味しそうに食べている。
それを満足そうにして典韋は眺めている。
眺めながらも料理を作る速さを緩めることはない。
そして20分ほどが
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