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もし俺がFate/Zeroの世界でランサーのマスターになった場合
第一槍
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物部白水
(
もののべはくすい
)
。十七歳の現在私立
穂群原
(
ほむらばら
)
学園二年生。彼女なし。そして……
転生者でございます。
死んだと思えば目の前には神様。その神様曰く、俺を暇潰しとして何処か別の世界に送り出すとのこと。
行き先は不明。情けとして、その世界で生き残れるくらいの力はくれるそう。
やだー、それって、人の死ぬ殺伐とした世界だって言ってるようなもんじゃないですかー
と、反論したところ、煩いの一言で片付けられた。
なにそれ理不尽。
人生は理不尽だとは言うが(俺の持論)、まさか死後までも理不尽だとは思わなかった。
……まぁ、どこかの世界に生き返るだけマシ……なのか?
よくわからないが、あれやあれよ(勝手に)話は進み、突如出現した落とし穴でどーん。
で、気付いたら見知らぬベッドの上で寝てたって言うね。
で、だ。ここは何処かと部屋を捜索してみたところ、ありましたよ。先程出会ったであろう神様からの伝言が。
要約すると、俺は親を早いうちに亡くした一人暮らしで、最近ここに引っ越してきた……という設定になっているらしい。
赤ちゃんスタートで、赤ちゃんプレイをする必要がなくなったという安心感を覚えつつ、俺は更に伝言を読み進めた。
俺に与えられた能力についてだが、膨大な魔力に、魔術の天才的な才能。なんでも、余計な詠唱とかしなくてもいいらしい。
それから、魔力とか全く関係なしの結界を張る能力。こちらは、超能力のようなものだ。
あとは怪物的な身体能力。生活に支障をきたさないために、五段階のリミッターつきだとか。
なんやかんや言いながらも、破格の待遇のように思えるこの能力。
だが裏を返せば、これくらいないと死ぬということ。
どんなけ殺伐とした世界なんだよ
あと、周辺地図とかこの地域の詳しい説明だったり、俺がいるこの屋敷は俺の自宅だそうだ。
……そう、屋敷。もと一般人の俺からすれば恐れ多いくらいの豪邸なのだが、まぁ貰えるものは貰っておく主義なため、別にいいかと割りきった。
で、詳しく調べてみたところ、俺の自宅が建つこの地域は冬木市の深山町というらしい。
川をはさんだ向こう側には近代的な開発の進む新都なるものがあるらしい。
ちなみに、深山町は古きよき町並み。この雰囲気は嫌いじゃない。
それから、俺はこの町の私立の高校へと編入するらしい。
御丁寧に制服も教科書も用意されており、明後日からの登校となる。
その高校とは、私立
穂群原
(
ほむらばら
)
学園。
黄土色?の学ランというなんとも変わったデザインだな、とか思いつつも前世ではヨモギ色のズボンとかはいてたのを思いだし、今更だなとか考える。
とりあえず、明日一日は暇なのだ。
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