デートの時間(2016/03/30 一部修正)
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か?」
「は、はい」
「これでいいですか?」
有希子と片岡が預けていたチケットを龍之介に見せると―――
「おお!これは期間限定のプレミアムチケット!」
「アルファよりブラボーに緊急連絡。標的を確認。ウェディングシフトの準備を始めて。確実に仕留めるのよ」
「おい、後ろで茅野がトランシーバー使って不穏当な会話をしてるぞ!」
「っていうか、ウェディングシフトって何だ?」
「あっちのスタッフのことはお気になさらず。ただ、プレミアムチケットをお持ちのカップルには、ウェディング体験をして頂く特別企画があるだけです」
「頂く!?頂けるじゃなくて、頂くって今言い切ったよな!?こっちに選択権は無しの強制イベントなのか!!?」
「プレミアムチケットをお持ちのお客様には特別サービスの記念写真を撮影させて頂いております」
「無視か?俺の発言は完全無視なのか!!?」
「お、落ち着いて!イッキ君」
龍之介に掴み掛ろうとする俺を必死に止める有希子。そんな俺達の前に新たなスタッフが現れた。
「………今度は岡島と三村か?お前ら、そんな黒子みたいな格好して、こんな所で何やってんだよ?」
「俺達はこのテーマパークに雇われた記念撮影専門のカメラマン」
「お客様方の知人とは縁も所縁もございません」
「……もういい。お前らがスタッフと言い張るなら、もう何も言わん。で、記念撮影だったか?どうすればいいんだ?」
「カップルらしい写真を1枚撮らせて頂きます。彼女さんは彼氏さんの腕に抱き着いて下さい」
岡島の最後の発言で悠馬と片岡が狼狽していたが、有希子は狼狽することなく俺の腕に抱き着いて来た。ファーストキスの一件以降、有希子はかなり大胆になって来た様に思える。
そして、記念撮影を終えると大して時間を待つことなく写真が現像された訳なんだが、その写真は―――
「……何だ、この写真?」
「サービスの特殊加工でございます」
俺と有希子がハートで囲まれ、「私達、結婚します」の文字が書かれた結婚報告はがきの様なものだった。悠馬と片岡も渡された写真が同じ様で、赤面して固まってしまっている。
「この写真は記念としてパークの記念館にも飾らせて頂きます」
「「何の羞恥プレイだ!正気か!?」」
「それではお客様方、記念撮影も終えましたのでウェディング体験に移りたいと思います。女性の方々には色々と準備がございますので、私を始めとした女性スタッフがご案内を。……皆の者、出合え出合え!!」
茅野がそう言うや否や、見覚えのある女性スタッフが多数現れ、有希子と片岡を連れ去って行った。って、ちょっと待て!!
「有希子と片岡をどこに連れ去った!?」
「落ち着いて下さい、お客様」
「お客
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