第3話 3羽カラス
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く途中で寄った村だが、取り立てていいものなどない、何の変哲もない普通の小さな村である。
この付近は、陳留の刺使が治めている。
陳留の刺使の政治は、良好のようで、ほとんど賊が出ないほどだという。
だから、賊というわけではないと思うが、なぜ歌っているのか分からない。
相談をしようと自信の親友2人に声を掛けようとしたが、親友2人はというと、
「はあああ〜!すごいかっこいいの〜!歌も上手くて、もうたまらないの〜!」
「うおー、なんやいきなり歌いだしたと思うたら、めちゃくちゃ上手いやないかー!それになんか熱いし、何よりもものすごかっこいいやんけ!」
ものすごく聴き入っていた。しかもいつの間にか最前列に居た。
楽進は、それに溜息を尽きながらも、自分も男の歌に聴き入っていくのを感じていた。
(・・・だが、それもしょうがないかもしれないな。こんな心が、魂が震えるような歌など、聴いたことがないしな。真桜も沙和も、こんな顔初めてだ。私も例外ではないし、な。ああ、まだ、まだ聴いていたい!)
楽進はそう思いながらも、自分自身も最前列に出ていき、村人や友人たちと共に歌に聴き入っていた。
「へへっ、いいノリじゃねえか!のってきたぜ!
まだまだ歌うぜ!PLANET DANCE!」
バサラの即興ライブは、日が暮れて、1時間程経過し、バサラが満足そうな顔でライブを切り上げるまで続いた。
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