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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epico26次元世界を侵すモノ〜Antiquitas Phantasia〜
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配下に置かれる。ゆえに見回り班は、天上の先兵たる8番目の“インペリウム”の能力によってその意思を奪われたのだ。
「よーし。これで捜索を続け――」
「られない。これでインペリウム・インシグネは動けなくなり、しかも神器化したことでシュヴァリエルに感づかれることになる。どちらにしろ、捜索時間は無い。捜索はこれで終わり。ヤーヌス・ポルタ。すぐに神器化して、その能力を発動して」
これまで表情を変えなかった“クピドゥス”が焦りを見せる。彼女にとっていま優先させるべきは、全員がシュヴァリエルに捕縛されないこと、ただ1つ。全滅してルシリオンにいま起きている緊急事態を伝えられず、備えもなく自分たち神器による混乱へと巻き込ませるわけにはいかないと。しかし・・・
「良い子はもう寝ている時間だぞ」
彼らに声を掛ける男が1人。オリエンタルブルーの髪を逆立たせ、ワインレッドの双眸は切れ長。ハイネックの前開きタンクトップとレザーパンツと言った出で立ちだ。彼らが「シュヴァリエル・・・!」と、その男の名前を呼んだ。
「さっきから鼠が居ると思っていたが、人化できる
神器
(
おまえ
)
たちだったか。で? ここで何をしている」
その問いかけに「私が時間を稼ぐ。ブリギッド・スミス。お願い」“クピドゥス”は答えることなく無言の少女、“ブリギッド”に手を伸ばした。“ブリギッド”は力強く頷いて、“クピドゥス”の手を取った。
「天に座する鍛冶の極み手、我を打つ。生み出したるは千差万別の
覇鉄
(
はがね
)
の魂。怖れ慄け、我は仇討つ天の剣。・・・いざ参らん」
“ブリギッド”の体が発光し、辺り一面を照らし出す。神器化する際の発光だ。光が治まると、“クピドゥス”の両手には黄金で出来た両刃の片手剣と円い盾が有った。
“ブリギッド・スミス”は、神造兵装では珍しくない量産シリーズとして存在する、天上の兵が携える武器である。兵の数だけ創られ、テトラデカは名前の通り14番目に創造された“ブリギッド・スミス”だ。その能力は、千差万別の武器へと姿を変える、というもので、剣にも槍にも斧にも盾にも、武器という物であるなら無制限に変身できる。
「やる気か、俺と? さすがに俺も神造兵装・第100位のブリギッド・スミスシリーズの直撃は危うい。だが、経験が違うぞ」
シュヴァリエルが無手のままで構えを取った。彼の神器・“極剣メナス”は2mと言う大剣ゆえ、屋内戦闘には向いていないからだ。
「脱出の時間を稼げればそれでいい。ヤーヌス・ポルタ、インペリウム・インシグネ、ネグロ・リベルタ。今すぐ脱出を」
「いいのか?」
「構わない。シュヴァリエル達の目的からして、ここに残ったとしても私たちに身の危険は無いのは確か。しばらく窮屈な時間を過ごすことになるだろうけど、これまでの
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