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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epico26次元世界を侵すモノ〜Antiquitas Phantasia〜
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そんな無言の少女へ向かって“インペリウム”が声を荒げる。少女もまた神造兵装で、真の銘を“ブリギッド・スミス・テトラデカ”。彼らは、神造兵装が2、魔造兵装が2、概念兵装が1という、現代の次元世界においては途轍もない強大な武器だった。

「あっ・・・僕の羽根が・・・!」

取っ組み合い寸前という時、“ネグロ”が焦りを見せる。“インペリウム”と“ヤーヌス”の服に付いていた黒い羽根飾りがヒラリと取れてしまったからだ。すると「おい、お前たち、そこで何をしている!」見回りのリンドヴルム兵4人が声を上げて駆け寄って来ようとした。

「貴方の所為で見つかったじゃないの!」

「神器のクセして乳を揉まれたくらいで怒るお前が悪い!」

“ネグロ・リベルタ”は無数の羽根で編まれた外套型の神器で、その能力は、身に纏った対象の存在感を極限にまで希薄化する、というもの。一部である羽根を他者に付けることでその効果の恩恵をもたらすことも可能。これまで彼らがリンドヴルム兵とすれ違っても気付かれなかったのは、“ネグロ・リベルタ”のおかげだった。

「最悪。まだルミナス・プリズミラとサテッリス・ラーディウスが見つかってないのに・・・」

“クピドゥス”がポツリと漏らすと、「捜索に邪魔な人間どもを殺せばいい」“ヤーヌス”が口端を吊り上げて笑みを作る。対する“インペリウム”は「こういう時の為に私が居るのよ」と微笑みを見せた。

「神秘の無い世界での発動はちょっと辛いけれど・・・。コホン。我は第八天の御旗。我が立つ地は天の御物となりて、その意を天に預からせる。汝よ、抗う事せず身を捧げよ、心を捧げよ、魂を捧げよ」

「待って、ダメ」

“クピドゥス”の制止より先に“インペリウム”が何かしらの言葉を詠唱すると、彼女が光に包まれた。光は一瞬で治まる。“インペリウム”が立っていた場所には彼女の姿は無く、代わりに優勝旗のような豪華絢爛な旗が一棹と在った。

『ネグロ・リベルタ。貴方にお願いするわ』

旗より聞こえる“インペリウム”の声に従い、「わかった」“ネグロ”は旗棒を掴んで、「えいっ」“インペリウム”を床に突き刺した。すると血相を変えていたリンドヴルムの見回り班の様子に異変が起きた。表情は穏やかなものへと変わり、神器たちの側へと歩み寄って片膝を突いたのだ。それは目上の者への礼の姿勢だ。

「さすがは、支配の旗、の銘を冠する神造兵装だな。番外位で、しかも量産型でもその効果は確かか」

『褒めるか貶すかどちらかにしてほしいわ、ヤーヌス・ポルタ』

旗型神造兵装:“インペリウム・インシグネ・オクドォス”。直訳で第8支配旗。その能力は、彼女を突き立てた地――国1つを天上の支配下に置ける、というものだ。土地が支配下に置かれれば、その地に住まう生物もまた支
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