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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epico26次元世界を侵すモノ〜Antiquitas Phantasia〜
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っしゃった」
ルシリオンの顔写真が表示されると、「っ!!」全員が目を見張って驚きを見せた。他人の空似にしてはあまりにも似過ぎている少年、ルシリオン。しかし本物なのか?という疑問が漏れる。彼らは知らない。ルシリオンが“界律の守護神テスタメント”となっていることを。故の疑問だった。
「たぶん本物。シュヴァリエルがアイリとか言う妖精らしき子との会話の中で、神器王という単語が何度も出てる」
「なるほど。理由は解らないけどルシリオン陛下は今もなお生きていらして、今も牙を研いでいらっしゃると」
「そう。まずは脱出を第一優先。そして誰でも良いからルシリオン陛下とコンタクトを取る。そして助けて頂こう、わたしたち神器を」
“クピドゥス”の瞳に力強い光が宿る。他の神器たちの目にも改めて光が宿る。そして彼らは、人化できない神器が収められている各部屋を周り、脱出工作を続けて行った。さらには神器ではなく、ロストロギアが保管されている部屋にすら工作を行った。そして残り4部屋と言うところで、とうとう問題が起きてしまった。
「それにしても貴方の能力もなかなかね、ネグロ・リベルタ。大したものよ。ここまで何人かの人間とすれ違ったけど、誰ひとりとして私たちには気付かなかったわ」
「・・・ありが――」
「あ〜あ、やっぱ神造兵装のインペリウム・インシグネ・オクドォス様は上から目線だよなぁ。ネグロ・リベルタが概念兵装だからって下に見るのはどうだろうなぁ〜」
「はぁ!? 私はただ褒めただけでしょう! 先程から
神造兵装
(
わたし
)
を目の敵にして! これだから魔造兵装は厭味ったらしくて頭に来るわ!」
「おーい、クピドゥス・グノスィ。俺たちは厭味ったらしいんだと」
「彼女にではなく貴方に言っているのよ、ヤーヌス・ポルタ! 本当に腹立たしい」
「良いのかぁ、俺に対してそんな態度で。脱出には俺の、魔造兵装としての能力が必須なんだぜ〜? お前だけここに残してもいいんだぞ。そのデカイ乳で人間の男どもを誘惑して自力で逃げ出すか〜?」
魔造兵装:“ヤーヌス・ポルタ”という12歳くらいの少年が、神造兵装:“インペリウム・インシグネ・オクドォス”という15歳ほどの少女の豊満な乳房を両手で揉みしだいた。当然「ぶっ壊す!!」“インペリウム”は赤面して激怒。対する“ヤーヌス”は「おお、やってみろ」と挑発。
「や、やめようよ・・・!」「・・・・っ!」
事の発端の片割れ――概念兵装:“ネグロ・リベルタ”は、殺気立っている“インペリウム”と“ヤーヌス”の間に割って入ろうと試みるが、気弱な性格もあって入り切れない。そして先程から無言である少女も側でウロウロするばかり。
「ブリギッド・スミス! 貴女も神造兵装でしょう! 私に手を貸しなさい!」
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