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ダンジョンに転生者が来るのは間違っているだろうか
手合わせ
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きで防いだ。

「そらぁっ!」

「クッ……!!」

サーベルと短槍がぶつかり合うなか、俺は空いた右手の長槍をアイズの左半身に叩き込む。
ギリギリ、短槍を弾いてバックステップで距離をとるアイズ。
その腕には槍を掠めた一筋の傷


「……風が……どうして……」

「考えてる暇はねぇぞ!」

「っ、ハァッ!!」

バックステップで開けられた距離を一気に詰め、長槍で足を薙ぐ。
タイミングよく飛び上がった彼女だったが、続けて穿たれた短槍を飛び上がった勢いを利用して弾く。
再び、今度は魔法の力も使用して飛んだ。
場所は……俺の背後!

「シッ!!」

「こんのっ……!!」

第六感によって、素早く反応した俺は間一髪、短槍で斬りつけられたサーベルを防いだ。
槍の弱点は距離を詰められると弱いこと。上手いこと弱点を突いた攻めかたであった。

「けど甘ぇ!!」

「っ!?」

だが、あちらは一本、こちらは二本。手数では上手。
ならそれを有効に使わない手はない。
左手の短槍で突くと同時に、長槍を持った手を後ろに大きく反らした。
アイズが短槍を見切り、回避を見せたその直後

紅い軌跡が描かれた。

金属同士がぶつかり合う音が辺りに響き渡り、サーベルと長槍が交わる。
その後、何合も長槍とサーベルが打ち合わされ、お互いがバックステップで距離をとった。


「へぇ……お高い武器を使ってるじゃねぇか」

ここまで、サーベルと【破魔の紅薔薇(ゲイ・ジャルグ)】が打ち合った回数は計十七合。
普通の武器なら刃毀れでもしていいくらいなのだが、その様子もない。てことは、不壊属性(デュランダル)
才能ある鍛冶師(スミス)でなければ作れない第一級特殊武器(スペリオルズ)

「……式さんは……風を斬ってるの?」

対して、アイズから返ってきたのは疑問の声。
そりゃそうだ。打ち合う度に、サーベルに纏った風が解ければそう思うに決まっているだろう。

「さぁ、どうだろう……な!!」

「クッ!」

ガキィンッという音が再び響く。
短槍と長槍を操り、連撃で相手に攻め込む。
隙を与えず、隙を突く。

そさて右手の長槍、【破魔の紅薔薇(ゲイ・ジャルグ)
その名前の通り、いかなる魔力での防御も無効にする魔力を断つ破魔の槍。

フィオナ騎士団最強と謂われた英雄、ディルムッド・オディナの持つ魔槍である。

「ハァッ!!」

「チィッ!」

上段から振り降ろされたサーベルを槍を交差することで防ぐ。
少しの間拮抗するが、二槍でこれを弾き、アイズの胴に蹴りを入れる。が、失敗、左腕で防がれた。

「簡単には取らせないってかっ!」

お返しとばかりに、大振りの大上段か
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