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契約書
3部分:第三章
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「あの男は悪魔だ」
「悪魔そのものだ」
「そして彼女達を誘惑した」
 真実は最後の誘惑だけだった。しかし最早真実は芝居がそれになっていた。
 そしてである。またミニョンが目配せをしたのだ。
 するとまた人々の中で声がした。
「あいつの家にだ!」
「悪魔の家に行け!」
「悪魔を捕まえろ!」
「何があっても逃がすな!」
「これでよし」
 人々がその言葉に煽られてグランディエの家に殺到するのを見てだ。ミニョンも彼の傍にいるリシュリューの側近もほくそ笑むのだった。
「後はあれを出せばいいだけです」
「そうだな。あれをだせば」
「それであの男は終わりだ」
「それからは」
 既に彼等の考えは逮捕してからのことに移っていた。むしろここからが肝心だった。

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