暁 〜小説投稿サイト〜
異世界系暗殺者
甘い時間・1時間目(2016/03/30 一部修正)
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き、国語の宿題を終えた時には昼前―――リビングに備え付けられている柱時計の短針は11時を指していた。


「有希子。国語の宿題も終わったし、もう昼時だから一息入れよう。このまま午後も一緒に宿題やるだろ?どうせなら、昼も一緒に食べよう」
「えっと……、いいのかな?」
「遠慮するなよ。それに俺が有希子と一緒に昼飯を食いたいって思ってるんだ」
「……うん。それじゃあ、お昼も一緒させて貰うね」


俺は自分でも少し臭い台詞を言ったと自覚し、内心では引かれてないかとも思っていたが、有希子の反応から察するにそれも杞憂だったみたいだ。

昼飯のメニューに関しては、朝飯を食い終わった時に冷製パスタにしようと決めていたので、あとはトッピングを冷蔵庫の中の食材で決めるだけだった。

冷蔵庫の中には昨日の海鮮丼に使った残り物のイクラと釜揚げしらす、あと青紫蘇もあるな。よし、和風冷製パスタにしよう。

前の世界でも基本的に1人暮らしだったこともあって、俺は手慣れた動きでパスタを調理していく。その俺の隣では有希子が冷蔵庫にあった生野菜を使ってサラダを作っている。


「イッキ君、料理するのも手馴れてる様に見えるけど、普段からよく作るの?」
「最近は全体的に作る頻度が減ってるけど、朝飯は自分で作ってるからな。昼飯も有希子と付き合うまでは自分で作ってたし、晩飯も基本的には磯貝さん――悠馬のお母さんに作って貰ってるけど、仕事に来られない日とかは自分で作ってる」
「そうなんだ」
「おう。っと、パスタが茹で上がった。あとは冷水で冷やして皿に盛り付けるだけだから、有希子はサラダをリビングに持って行っといてもらえるか?」
「うん」


こうして、俺は有希子との共同調理を終え、2人で昼食を食べた。この時、パスタを食べた有希子が少し落ち込んでたが、俺が有希子の作る料理が好きだというと、すぐに元気になってくれた。

昼食を終えた後は、休憩も兼ねてゲーム部屋でオンラインFPSを2人で1時間程やり、12時半丁度から宿題を再開した。今度は理科の宿題だ。

有希子は理数系が苦手ということもあり、午前中より質問の頻度が増えたが、質問に答えるのも俺にとっては復習となるので苦にはならなかった。そして――


「イッキ君、この設問なんだ、けど―――」
「ん?どれ―――」


有希子が質問をし、俺が問題を覗き込もうとした時、俺達の顔はあと少し近づけば唇が振れてしまう程に急接近してしまった。こんな状況に陥ったのは、6月の中旬頃に1回あったきりということもあって、互いに思わず体が固まってしまう。

が、俺より早く硬直が解けた有希子は、覚悟を決めた様な目で俺を見つめると、目を閉じて顔を上げてきた。これはキスしてもいいということだろうか?

いや、そ
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