新たなる目的
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サを口まで運んでもらわなきゃ食えねぇのかよ。俺なら食いに出る」
ハデスの言葉にブルーノートは反論する。だが、ハデスはあくまで冷静だ。
「主はここにいろ。主が動けば場が荒れる。静まれ」
ハデスはそう言い、一口ワインを口に含む。
「ちっ。七眷属どももあと四人、約半数だ。あと一人減ったら・・・出るぜ」
ブルーノートは椅子に腰かける。
「今日は、飛べそうなんだ」
ハデスはそれを聞き、不敵な笑みを浮かべた。
その頃、評議院では・・・
「ブルーノート・スティンガーとカミューニ・フィゾーだと!?」
「カブリア戦争で、ゴウラ中佐率いる青竜連隊を一人で壊滅させた男。そして、元聖十大魔導にして、イシュガルの四天王に対抗できると言われている三人衆の一人・・・」
「そんな大物が悪魔の心臓にいたのか!?」
ドランバルトはラハールから二人の名前を聞き驚き、震え上がっている。他の船員たちも同様だ。
「もはや、我々だけで手に負える相手ではない。もちろん、妖精の尻尾にもな」
ラハールはドランバルトの脇を抜け、通信用魔水晶の前に立つ。
「さっさと本部に連絡しよう。その結果は、我々の知る範疇ではない」
ラハールが通信用魔水晶に触れて連絡をしようとした。しかし、ドランバルトがラハールの手を魔水晶から引き剥がす。
「少し時間をくれ」
「な・・・なにを」
ドランバルトはそう言うと通信用魔水晶を持ってどこかに瞬間移動してしまう。
「ドランバルト様!!」
「通信用魔水晶を持っていっちまうなんて!!」
「これじゃ、本部への連絡が遅れちまう!!」
ドランバルトの突然の行動に評議院のメンバーは皆あわてふためく。
「何をするつもりだ、ドランバルト」
少し遡り・・・
ウェンディたちはいまだに海の見える岩の上にいた。三人の目は泣いていたためか、真っ赤に充血している。
「ウェンディ、そろそろ行きましょう・・・ナツたちが戻って来てると思うし」
「そうだね〜・・・とりあえず、一度戻らないと・・・」
シャルルとセシリー涙を拭いながら立ち上がる。その言葉を聞き、ウェンディも立ち上がる。
「・・・うん」
ウェンディは力なくうなずくと、マスターとリリーが待っている場所へと歩き出した。
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