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夢のような物語に全俺が泣いた
戦争遊戯
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いるのが現状だ。

「心配ないよ」

「え?」

「さっきゼウス兄が御父さん達を呼びにいくのが見えたから。
ケイは時間を稼いで」

「ゼウス様が………わかった。
あの人数にどれくらいの時間が稼げるかは分からないけど…やってみる」

俺は立ち上がって配置につく。
サチコちゃんは城として設置された所へと走っていった。

『それでは――始めっ!』

アナウンスが開始の合図を落とし、両陣営は同時に駆け出した。










開始早々、問題は発生した。

「武器が…出ない…?」

そう。武器が召喚出来ないのだ。
何時もならば懐から取り出す仕草で召喚するのだが、それが出来ないと分かったときには兎に角出そうとしてみた。
しかし一向に出る気配もなく、その時にはもう目の前に群生が迫ってきていた。

「死ねえぇぇぇ!」

「くっ!」

切りかかってきた男の攻撃を咄嗟に回避し、周りを見る。
俺のところに来ているのは10人弱。他の者達はまだ遠くにいるようだった。

「ひひひひ…殺す…げひゃっ…」

目が虚ろなこの男もそうだが、ここにいる殆どがこんな状態だ。
経験上こう言った輩は手加減など全く知らない。

「何で出ねぇんだよ!」

「ぶへっ!」

未だに出てこない武器に苛立ちを露にしながら目の前の男を殴り飛ばす。
しかし――

「ふふひふひ…」

「んなっ!?」

大したダメージでも内容に不気味に笑いながら再び接近してくる。

「くっ!うわっ!?」

各方面から剣が迫り、交わすのに手一杯な俺。

「ちぃっ!はっ!たぁっ!!」

振るわれる剣や槍を回避しながら反撃に移る。
しかし当たり前の様にダメージが通らない。
そしてふと、気づいてしまった。

こいつら…腕輪をしてない…!?
まさかっ!?

「サンダーボルト!」「エアカッター!」「ファイアボルト!」

「ぐぁぁぁぁぁぁあ!?!?」

突然飛来した魔法を直に受け、俺は後方に吹き飛ばされた。

「ぐぁ…がはっ……」

地面を転がりながら魔法によって切り刻まれた体から血を撒き散らす。
意識が朦朧とするなか、前方を見れば先ほどまでの10人弱の敵兵は大人数となっていた。

――兎に角、回復を!

「【聖なる活力を此処に】ファーストエイド!」

回復魔法であるファーストエイド。
術者の定めた対象の傷を癒す魔法である。
たがそんな回復魔法も、俺の傷を直すことはなかった。…いや、発動事態しなかったのである。

「そん…な……」

「がはははは!大口叩いていた割には大したことねぇな!」

「もう満身創痍ですってか!あはははは!」

そんな声が聞こえ、
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