水竜・・・散る
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また一歩と迫る。
シリルもそれとシンクロするように後ろに下がるが、すぐに崖の縁にまで来てしまう。
「やば・・・」
シリルは下を見る。その高さは、落ちてしまったら間違いなく命はないだろうといった高さだった。
「うらぁ!!」
「!!」
シリルがよそ見をしているうちに、カミューニはシリルの髪を掴む。
「いて・・・」
カミューニはシリルの後頭部に手を回していき、シリルは頭を下げた状態で動けなくなる。
「痛い・・・痛・・・」
「この状態じゃあどんな人間でも相手に攻撃はできねぇだろ?」
カミューニの言った通り、今のシリルの体勢だと攻撃をすることはできない。足を蹴り上げれば相手よりも先に自分に当たり、鉄拳は関節の動き的に無理・・・咆哮を放っても地面に直撃するだけ・・・シリルの攻撃は全て封じられてしまった。
「んじゃあ、お前の魔法を頂くぜ」
「くそ・・・」
シリルは髪を掴んでいるカミューニの手を引き剥がそうとするが、二人の力では明らかにカミューニの方が上のため、引き剥がせない。
シリルが半ば諦めかけていると・・・
「天竜の咆哮!!」
「っ!!」
横から空気の渦がカミューニに向かってくる。カミューニはそれを腕で弾く。
「シリルを・・・離して!!」
「なんだ、天竜か・・・」
カミューニは自らを睨んでいるウェンディを見てそう言う。
「天竜の咆哮!!」
「波動波」
カミューニは空いている方の手で波動を放ち、ウェンディのブレスとぶつける。
二人の魔法は互いに均衡しているように見える。
「あああああああああ!!」
「そんなもんか」
必死にブレスを撃つウェンディと対照的にカミューニは表情一つ変えずにいる。
「はっ!」
カミューニが少し力を入れると、ウェンディの咆哮は瞬く間に押し返される。
「きゃああああああああ!!」
「ウェンディ!!」
シリルは横目でウェンディが飛ばされていくのを見る。ウェンディは近くの壁にぶつかる。
「あぅ・・・」
ウェンディはカミューニの魔法のあまりの威力に、ぐったりと倒れている。
ザクッ
その時、何かが切られる音がしたが、カミューニの耳には届いていなかった。
「ったく・・・始めッから大人しく寝てりゃあそんなにキズつかなくてよかったのによぉ・・・まぁ、いいや。これでようやく・・・」
カミューニは自分が掴んでいるシリルを見る。だが・・・
「あ!?」
その場にいたはずのシリルがいなくなっている。カミューニはシリルの長い髪だけを掴んでおり、シリル本人の姿がどこにもない。
「な!!どこいきやがった!?」
カミューニは持っていた髪を捨てて周辺を見渡す。
「水
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