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【IS】何もかも間違ってるかもしれないインフィニット・ストラトス
闖入劇場
第百十五幕 「ゲームセットは無常なるもの」
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せる事で心理的圧迫感を狙っているのか?……それも理由としては弱い」
「……残弾が切れた……なんて、初歩的なミスとも、思えない。むしろ、使わない事を予め決めているような……?」
「そう、それだよ簪。考えれば最初から、貴方はずっと人を試すようなことばかりを口にしていた」
『後でまた来るから、そのへにゃった根性どうにかしたら?』
『それで、そっちの眼鏡っ子ちゃんは参加するの?しないの?』
『う〜〜ん……なんか望んだ展開と違うけど、まぁこれはこれでいいか』
『ユウちゃんにはまだ早かったのね』
思い返せば思い返すほど……というか、未だにあのくノ一は明確な敵対意識を見せていない。
ただちょっかいを出しているだけ。行動に意義は感じているが、戦うことそのものを行動の主軸に置いていないような違和感がある。
「こんなことを言うのは情けないが、今の僕たちのバリアエネルギーをゼロまで追い込むくらい貴方の技量なら訳のないことだ。………つまり、貴方は僕たちを倒せない訳じゃなくて、加減をしながらも試しているんじゃないか?そしてその試験を行うに当たって、機体の装備やパワーを意図的にセーブしてるんじゃないか?」
これ以上を使うと絶対に勝てるからこれはしない、あれもしないと自分の装備を自分で封印する。
ジョウやセシリアがよく行うことだ。ジョウはISでの模擬戦に於いて夏黄櫨の全武装のうちごく一部だけを選んで戦っているし、セシリアもまだBTや装備を隠し持っているような口ぶりを見せる。そんな独特の違和感のようなものは、シャルやラウラも時折見せる事がある。
……ちなみに佐藤さんは分からない。その場で成長してるのかものすごい量の引き出しを持っているのか全然分からない。インビジリブル手の内でユウ以上の策士家なため素直に相手にしたくなかった。
閑話休題。ともかく、その強者特有の手加減の感覚を、ユウはこの相手から感じていた。
つまり、相手は武器を使えない訳でも持っていない訳でもなく、ただ単に使わないと決めているだけなのだ。
そのルールを自分で破ることはありえない。何故なら、それをやる人間は特有の覚悟のようなものを持っているから。自分の決めたルールの上で負けたのなら、過程がどうあれ敗北には違いないからと素直に認められるからこそ、そのようなルールを作って遵守する。
「そして、貴方はそろそろ撤退しようと思っている。ここに来てから時間が経ち過ぎたし、一通り確かめたいことは確かめたような口ぶりだった。実際さっきはそろそろ帰ると言っていたし、本気で帰る気なんでしょう?」
背中を見せろ、と心の中で呟いた。
僕の推測は当たっている筈だ。彼女はもうすぐ帰る。それをこちらも了承することで、相手は本気で帰る。その自然の流れの中に生まれる一瞬の油
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