火竜vs.炎神
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当によかった。
「じっちゃんは?」
「ここにいる」
ナツさんは俺たちに向けていた視線を横たわったいるマスターに移す。ハッピーはナツさんが起きたことがよほど嬉しかったのか、膝に頬つけてスリスリしていた。
「大丈夫なのか!?」
「まだなんとも言えない状態よ」
シャルルにそう言われたナツさんは、真面目な顔でマスターを見ている。すると、そこで自分のマフラーが元通りになっていることに気づく。
「あれ?マフラー・・・」
「ウェンディとシリルが元に戻してくれたんだ!!ついでに服も元に戻しておいたよ!!」
「ありがとな、ウェンディ、シリル」
「いえ」
「無事で何よりです」
ウェンディと俺はナツさんにそう返す。するとナツさんが・・・
「ん?」
「ど・・・どうしたんですか?」
「ナツさん?」
ナツさんがウェンディを見て固まる。そして、
「クンクン、クンクン」
ウェンディの匂いを嗅ぎ出した。
「あ・・・あの・・・」
「何やってるんですか!?」
「レディの匂いを嗅ぐんじゃないわよ!!この変態!!」
「女の子の匂いに発情するなんて〜!!ナツくんのけだもの!!」
ナツさんはシャルルとセシリーに罵声を浴びせられる。そこまで言うか?いや、確かに変態のような気もするけど・・・
「この匂い!!」
「ひっ!!」
ナツさんはいきなり立ち上がって大声を出す。ウェンディがびっくりしてるじゃないですか!!
「ナツ、匂いって?」
「覚えてるぞ。なんであいつがここに?」
ん?なんか匂うか?
「誰のことだ?」
「ウェンディ、シリル、あんたたち、何か分かる?」
「え?」
「いや・・・」
シャルルに質問されるけど・・・ナツさんが何の匂いを感じ取ったかわかんないから、誰のことかもわからないんだよなぁ。
「わかんない・・・私はみんなの匂いが散漫してて、場所の特定ができない」
「シリルは〜?」
「俺もウェンディと一緒かな・・・」
「ねぇナツ?誰の匂いを感じたの?」
辺りをキョロキョロ見回し、匂いの位置を探っているナツさんにハッピーが聞く。
「ガルナ島であったあいつだ」
「ガルナ島?」
俺とウェンディは何のことかわからずに顔を見合わせる。
「近ぇぞ!!」
そういうとナツさんはどこかに向かって走り出す。
「ナツーー!!」
「どこ行くんですか!?」
「ナツさん!!」
俺たちは名前を呼んだけど、ナツさんは振り向きもせず走り去ってしまう。一体何がどうしたって言うんだよ。
「ああ、もう行っちゃった」
「ガルナ島って・・・誰のこと?」
「カクカクシカジカで結構苦戦した相手だったんだよ」
ハッピー・・・それじゃあいくらな
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