九校戦編〈下〉
九校戦六日目(6)×対ドウター戦と優勝後の簡易的な祝杯
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勝おめでとうほのか」
「うんありがとう。雫は残念だったね、にしても名無し選手も凄かったけどまさかあの場にタイプZと赤白龍神皇帝が出現するなんて思わなかった」
「私はずっと深雪の所にいたけどね、とても悔しい気分でもあるし力が違い過ぎるよ」
淡々と語られた声音は「本当に悔しいのか?」と疑問形で返すようなもんだったが、小学校からの親友であるほのかは、雫の本音を誤解するはずはなかった。
「雫・・・・」
ほんの少し、自分より低い雫の頭をほのかは胸の中に抱え込んだ。今の状態からして、ベッドに座っていた雫をほのかが隣に座って抱えた状態だ。雫はダラリと手を下したまま、ほのかの胸に頭を預けた。
「最初から勝てるとは思ってなかった」
「そう・・・・」
「でも少しは勝てそうだった、悔しいよ、ほのか・・・・」
「・・・・残念だったね」
そのまま時間が経過したのだった。その時、一真はちょうど起き上がっていた時だった。
「・・・・ありがとう。もう大丈夫」
そう言って、身体を離す雫。彼女の顔に涙の跡は無かった。
「そう・・・・?ねっ、お茶に行かない?あの後が起きてから、私何も食べてないの」
「・・・・うん」
「じゃあ行こうか」
手を差し出すと掴む雫の手を握って、そのままティーラウンジの方に行ったらそこにいたのは蒼太と沙紀に、エリカ達五人の姿があった。きっと雫とほのかの祝杯をする為に集まったのではないか?とでも思ったのか、そのまま雫とほのかは蒼太達が手招きに応じた。
「やっと来た来た。試合終わってから、随分時間が経つけど優勝おめでとうほのか。それと準優勝だけど、残念だったわね雫」
「改めてだけどありがとうエリカ」
「しょうがない、私の実力不足だったから」
「それよりも私達を待ってたんですか?」
「ほのかと雫を祝おうとしたのは、一真君らだけどまだ来てないから蒼太さんと合流して席を確保しておいたよ〜」
ほのかと雫は、二つの席が空いていたのでそこに座った。そしてしばらくしてから、一真と深雪が来たがそこにはいつも余裕振っている一真では無かった事に気付いた。まだ完全に回復していないので、ホテルで休むように言われたが祝杯を挙げようとして集まってもらったのだから、少し無理してまで出席しようとした。なので深雪の肩を借りてここまで来た。
「一真様、こちらへどうぞ」
「・・・・ありがとう、にしても疲れた」
「お疲れ一真。小さい声でしか言えねえけど、タイプZ戦お疲れ様だぜ。にしてもよおー、何で大会委員会の魔法師達は一真の邪魔をしてきたんだ?」
「そうよねー。あの時の飛び蹴りが決まれば、一真君は余りダメージを喰らわないで済んだんだけどねー」
レオとエリカ
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