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夢のような物語に全俺が泣いた
裏路地の一幕
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サポーターってそこまで蔑まれる職業なの?
ぶっちゃけあり得なくね?

「ソーマファミリアから脱退したい…とは思わないのか?」

「出来ませんよ…。
ソーマ様は…神酒を造ることにしか興味はありません。
実質、ソーマファミリアを取り仕切っているのはザニスと言うLv2の冒険者で…
その男には会いたくも、近づきたくもありません」

何とも面倒くさいファミリアだ。
つーかLv2が取り締まるって…Lv2以上の冒険者はいないのか?

「はぁ……正直アホ臭いとしか言いようがねぇな」

「………」

「ま、取り合えず今日はしっかり眠れ。
明日もベルに付いていくんだろう?」

「…そのつもりでした。
でも、もう…」

「だったら伝言を頼む。
明日は用事が出来たから一緒に行けないってな。
リリルカは俺の代わりにベルに付き添え。いいな?」

「………ど、どうしてですか!
リリは盗人何ですよ!?それなのにどうしてベル様に付き合わせるんですか!
リリは…」

「自分が盗人だと自覚し、それでいて後ろめたさを感じる。
その時点でお前はまだ頑張れる。
盗人である前に、サポーターなんだろ?」

「………分かりました」

「よし。なら今日はもう寝ると良い。
っと、こいつは返しとくぞ」

そう言って俺は金銭袋をリリルカに手渡す。

「えっ!?これって…」

「盗みってのは誰かに気づかれずにするもんだぜ?」

俺はニカッと笑いながらその場から姿を消した。
後に残されたリリルカは、しばらくの間放心していた。

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