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魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
StrikerS編
97話:預言
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当に大丈夫か? さっきのは本当にすまなかった、俺が悪かった! だからその涙ひっこめろ、お願いだから!」
軽く雰囲気をよくするつもりで、軽くでもいいからツッコみが来るのを待っていた士だったが、流石にガチな反応をされるとは予想しておらず慌ててフォローする。
なんだか画面の隅でティッシュを取り出して鼻をかんでいるはやてを見て、今回はかなり重症なんだなと感じる士。
「落ち着いたか?」
『泣かせたのは誰や?』
「俺です、すいません」
しかしこれではいっこうに話が進まない。そう判断した士は、もはやお遊びは禁物と肝に銘じて話を始める。
「何か気に病むことでもあったのか?」
『…いや、ちょっと親友達がいい人過ぎてなぁ』
「親友…あぁ、なのは達か」
『うん、そしたらなんや、皆に申し訳ないな〜…て思うて』
おいおい、とハンカチで目元を抑えながら涙を流すはやて、しかしそれには士も眉を寄せた。
「…お前、それ本気で言ってんのか?」
『え…?』
「俺やなのは達は、損得勘定でお前を助けてきた訳じゃない。お前が俺達にとって親友だから、助けたいから助けてきた。お前だってそうだろ?」
『せ、せやけど…』
「じゃあ何も迷う事はねぇ、今まで通りお前はお前の思う通りに突き進めばいい。それがどっかで間違ってたなら、俺達が殴ってでも正してやる。どっかで行き詰ったら、俺達が引っ張ってやる」
だから下向いてんじゃねぇ、上司なんだから上向いてろ。
そう言って士は、モニター越しにはやての瞳を見つめ続ける。その真剣な眼差しに、はやても思わずたじろいでいた。
「それとな、お前この六課での戦いに自分の命を懸けようと思うなよ」
しかし士の次の言葉を聞いた瞬間、はやては目を大きく見開き、その後眉を寄せた。
『…なんで? 私の命は私のもんや。どう使おうとも―――』
「アホ、その前提が根本的に間違ってるんだよ」
いいか、と士はモニター越しに、はやてを指差した。
「命は使う≠烽じゃねぇ。大切にして、されて、その人が生きていく∴ラにあるものだ」
『……ッ!』
「人を救うのは命≠カゃない、力≠セ。結局のところ悲しみをなくすには、それ以上の喜びじゃなきゃダメなんだよ。そしてそれを得るためには…生きていくしかない」
『でも、でも私は…!』
「幸せじゃいけないって、生きていちゃいけないって誰が決めた? 救急隊員だって、火の中に入る時はしっかり防火服を来てから飛び込む。一番に大切にしなきゃいけないのは、自分の命≠ネんだよ」
「だから生きろ。お前はお前として、皆と一緒に笑って生きろ」
士はそう言い終えると、ふぅと息を吐き背もたれに体を預ける
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