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問題児たちが異世界から来るそうですよ?  〜無形物を統べるもの〜
え、えー・・・
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思いっきり断言したアジさんに、蚩尤はもはや絶句である。口を開いて、ポカンとしてしまっている。
と、そんな少し妙な空気が流れる中。武器庫をノックする音と共に。

「あのー、蚩尤さん。入っても大丈夫ですか?」

そんな、リリの声が聞こえてきた。ついでに、蚩尤の目の前のアジさんが一瞬ビクッと本当に注意していないとわからないくらいに小さくビクッとなった。

「・・・・・・あ、うん。入ってもいいよ、リリちゃん」
「はい!では、失礼します!・・・って、アジさん?」

何とも元気に、お盆と料理をもって入ってきたリリは、そこにアジさんがいるのを見て驚いた。

「どうしたんですか、アジさん。こんなところで?」
『いや何、神霊同士少し話をしていただけだ』
「あ、そうなんですね!」

なんだか楽しそうな雰囲気の二人。蚩尤はそれを見て、そしてさっきの話を思い出して一つの仮説を立てた。

《い、いやでもまさか・・・》

さすがにそれを信じることが出来ないのか、蚩尤は他の可能性を考えるもその他の可能性が出てこない。そして。

「あーっと、アジ=ダカーハさん?」
「あ、この人の状態の時はアジさんっていうんだそうですよっ」
「あ、そうなんだ。ありがとう、リリちゃん。それでさ、アジさん・・・一つ質問、いい?」
『なんだ、蚩尤』
「えっと、さっき言ってた子ってこの子?」
『そうだが』
「え、えー・・・」

ダメだ、これはあの仮定が正解だ。この人まだ全然気づいてないけど、あの仮定ガチだよマジかよふざけんなよこれ軽く事件だろ・・・そんなちょっと暴走気味の思考をどうにか押さえ込んで顔をあげると、目の前にはリリの顔が。

「えっと、どうしたのリリちゃん?」
「あ、いえ。頭を押さえていたので、どうかしたのかなー、と」
「あ、ううん。大丈夫、問題ないよ」

どうにかして平常心を装う蚩尤。リリはそんな様子に安心したような表情を見せると、お盆を渡した。

「あの、これ!食堂に食べには来られないとのことだったので、持ってきました!」
「あ、そうなんだ。ありがとう。でも、俺達には食事必要ないよ?」
「でも、おいしいとは感じるんですよね?だったらぜひ食べてください!」

そこまで言われて受け取らないわけにはいかず、蚩尤はそのお盆を受け取った。そしてそこに乗っている味噌汁のおいしさに少し目を見開いてから。

「アジさん、今日この後はどうするんですか?」
『レティシアにはいくつか力仕事を任されているな』
「それなら、それが終わったらいっしょに晩御飯の準備をしましょう!今日は和食なので、アジさんも興味あるんじゃないかと思って」
『うむ、それは興味がある。早く済ませて向かわせてもらおう』

目の前の、狐少女と絶対悪の三頭龍が仲
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