第一幕その八
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「三段でスコーン、フルーツサンド、エクレアよ」
「わかりました、その三段ですね」
「そうよ、お茶はコーヒーもあるわ」
「紅茶はミルクティーですか?」
恵梨香はお茶について尋ねました。
「イギリス風ということは」
「レモンティーもあるわよ」
「そちらもですね」
「どちらも楽しんでね」
「はい、わかりました」
恵梨香は笑顔で頷きました、こうして皆は出発前にティータイムを楽しむことにしました。そしてなのでした。
ドロシーはレモンティーを飲みつつスコーンを食べて言うのでした。
「イギリス風だけれどね」
「この三段のティーセットは」
神宝が応えます、見ればこの子もレモンティーを飲んでいます。
「そうですよね」
「ええ、けれどね」
「それでもですね」
「味はアメリカね」
「そちらの味ですよね」
「それもこの味は」
「ニューヨークですね」
ジョージが答えました、アメリカ人の彼が。
「そちらの洒落た感じの味ですね」
「そちらなのね」
「はい、今の」
「そうなのね」
「アメリカもそれぞれの地域で味に違いがありますからね」
「そうよね、同じものでもね」
「また違います」
それで今のティーセットはというのです。
「地域で」
「ジョージはニューヨーク行ったことがあるのね」
「はい、遠いですけれど」
それでもというのです。
「あります」
「それで知ってるのね、私はね」
「ドロシーさんは」
「カンサスで生まれ育ってね」
それで、というのです。
「ニューヨークの、それも今の味は」
「ご存知ないですか」
「そうなの、ここに来たのはずっと前だし」
だからだというのです。
「知らないのよ」
「そうですね、言われてみれば」
「ええ、だからこの味がニューヨークの味だって言われると」
「それで、ですね」
「納得するわ」
「そうですか」
「八条学園には出入りしてるわ」
五人が行き来している時計塔のあの渦を使ってです。
「そうしているわ、けれどね」
「それでもですね」
「ニューヨークには行ってないから」
「けれどイギリスの味は」
「それは知ってるの」
何故知っているかといいますと。
「イギリス風の味付けのお料理もオズの国にはあるから」
「だからですか」
「イギリス料理、それもイギリス系の人が作った様なね」
「オズの国はアメリカが反映されますからね」
神宝はこのことから何故オズの国にイギリスの味があるのかも察しました。
「だからですね」
「そう、それで私もイギリスの味を知ってるの」
「イギリスからの一世の人ですね」
「そうなのよ」
「それでイギリスの味は」
「やっぱり私的にはアメリカの味がいいわね」
この辺りやっぱりアメリカで生まれ育ったからで
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