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問題児たちが異世界から来るそうですよ?  〜無形物を統べるもの〜
本拠の守り
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了解だ。えっと・・・」
「アーシャだ!そのネタまだやるのかよ!?」
「俺が飽きるか反応しなくなるまではやり続けるぞ。それが俺だ」
「どんなことでドヤ顔するな!」

・・・このコミュニティでいじって楽しいのは彼女だけ。すなわち一輝がここにいる間主に苦労するのは彼女ということだ。
止めてあげることはできないけど、せめて合掌して上げることにしよう。アーシャに、合掌。

とまあそんなやり取りがありながらも全員が席につき、朝食がはじまる。さすがにこれだけの人数で食べると騒がしくなってくるものなのだが。

「あ、そうだ。ウィル・オ・ウィスプのこれからについてなんだけど」

一輝がさらっとその話題を持ち出したことで、それどころでもなくなってしまった。

「えっと、それって今話すの?」
「わざわざ後で全員集まるのを待つのも面倒だろ。だったら今決めちまった方がいい」

そう一輝が言うと全員が手を止めた。一輝が食事をしながらでいいといっても聞く耳は持たなかったので、もういいやと再開していく。

「とりあえずヤシロから全部聞いたけど、“ノーネーム”の本拠に移ってもらうのがいいと思ってる。檻の中の妖怪を総動員すればすぐにでも建物はできると思うから、それをしばらく待ってくれればいける」
「それは、ありがたいんだけど・・・本拠での立場は、ヤシロが言ってた通り?」
「ああ。子供たちは雑用に、ウィラもメイドになるはず。それと・・・アーシャ」
「ん、アタシ?」

一輝に声をかけられ、自分を指さしてそう返すアーシャ。一輝はその顔をみて一つ頷き。

「お前には、ギフトゲームの主催者関連の手伝いをしてもらうことになると思う。ガッツリか少しかはこれからお前がどうするか次第だけど、な」
「・・・アタシになった理由は?」
「ウチのコミュニティに主催者のノウハウがないのが理由だな。“ノーネーム”ではこれから主催者もやっていくことになるから、その辺の知識があるやつがいるかいないかは大きいんだよ」
「・・・こっちが世話になるんだし、そういうことなら主催者に回ってもいいんだぜ?」
「そこまではしなくていいよ。どうしたいのかを決めてくれれば、それに合わせて仕事を回す。そもそも主催者に回るのは俺なんだから、力技でどうにかしようと思えばできるしな」

はっきりとそう言われたためか、アーシャはそれ以上は何も言わなかった。言われてみれば確かに一輝ならどうにかできそう、という面もあるのだが。

「えっと、それは大丈夫なんだけど・・・」
「いいのか?子供たちの中にはいやな子たちもいると思うんだけど」
「みんな、それはちゃんとわかってるから。ただ、できるならこの本拠をこのままにしておくのは・・・」
「まあ、確かにここをほったらかしにはしたくないよな。とい
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