第六章
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「それで」
「そういうことですか」
「そうです」
「わかりました、働いた分はですね」
「疲れを癒さないといけないです」
「成程、では私も」
夏姫も納得した、それでだった。
今はマッサージも受けて疲れを癒した、そうして全てが終わった時には。
すっきりとした顔でだ、お店を出る時にお店の人達にこう言えた。
「物凄くよかったです、ではまた」
「はい、いらして下さいますね」
「当店に」
「そうさせてもらいます」
こう笑顔で言った、そしてだった。
最高に満足した気持ちで店を後にして部屋に帰ることが出来た、この日は部屋に帰るとずっと休んだ。その次の日。
学校でだ、クラスメイト達にこう言った。
「いや、もうすっきり」
「みたいね、お顔に出てるわ」
「肩凝り治ったみたいね」
「疲れ取れたのね」
「気持ちいい感じね」
「ええ、また行くわ」
あのナシ族の人達がやっているお風呂屋さんにというのだ。
「それで疲れを取るわ、しっかり働いて」
「それでお風呂で疲れを癒す」
「そうするのね」
「これからシャワーもね」
それもというのだ。
「止めてね」
「お風呂にするのね」
「そちらに」
「疲れは取らないとよくないわ」
また言うのだった。
「特にしっかり働いた後はね」
「そういうことね」
「それじゃあまたそのお風呂屋さんに行って」
「毎日お風呂に入って」
「疲れを癒しながら頑張るのね」
「そうするわ、じゃあね」
こうしたことを話してだ、そして実際にだった。
夏姫は風呂も楽しむ様になった、そうして疲れを癒していた。休日には必ずその店に行ってお風呂で疲れを癒した。
その中でだ、夏姫はマッサージを受けつつだ。マッサージをしてくれるお店の人に尋ねた。
「あの、七星羊皮ですけれど」
「何か」
「はい、最近ナシ族もですよね」
尋ねたのは彼女達のことだった。
「私達も人民服着ないですし」
「殆ど誰も着なくなりましたね」
「それでその服も」
「はい、実はです」
ナシ族にしてもというのだ。
「普段は普通に洋服です」
「そうですか、やっぱり」
「この七星羊皮も実はもうお婆さんしか着ていないんですよ」
「本当に人民服ですね」
「はい、ですがあえてです」
「このお店ではですね」
「お店の制服になっています」
そうした事情だというのだ。
「そちらの方が注目されるだろうという店長さんの言葉もあって」
「随分商売上手な店長さんですね」
「そうです、ですからお風呂屋さんにもしました」
ナシ族は本来は入浴の文化には然程縁がなくとも、というのだ。
「そういうことなんです」
「民族服も商売ですね」
「それが第一です」
こうしたことを話してだ、そしてだった。
夏姫
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