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異世界系暗殺者
現場の時間(2016/05/16 一部修正)
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坂君。どうしたんだい?そんな怖い顔をして。今近付いたら危ないよ?」
「てめぇら、よくも俺を騙してくれたな!」
「何を怒ってるんだい?ちょっとクラスメイトを巻き込んだだけじゃないか」
「ちょっと、だと?そのせいで俺は大量殺人未遂の実行犯になっちまっただろうが!てめぇらだけは許さねぇ!!」
「………五月蠅いな。イトナ、殺センセーの前に寺坂君を黙らせろ。こんな近くで騒がれたら鬱陶しいだけだ」


ポチがクソゴリラに気を向けながらそう言うと、堀部の気もクソゴリラに向いた。そして、堀部の触手がクソゴリラに向けられそうになった瞬間、俺は堀部の頭上へと飛び、拍手する様に大きく両手を打ち付けた。


「「!!?」」


俺が柏手を打つことで空気の塊を生み出し、それを堀部へと叩き付けた。すると、堀場は驚きの顔を浮かべながら水面に叩き付けられた。

当然、俺の攻撃はそれだけで済む訳が無い。俺は着水すると同時に水面に二重の極みを放ち、水を巻き上げ、堀部を水濡れにすることでその触手をふやけさせた。

予想外の攻撃が連続で続けば、水を弾く余裕なんてできる訳が無いからな。で、この奇襲攻撃が行われている間に原は殺センセーに救出されるって寸法だ。


「ポォォチィィィ。随分と嘗めたことしてくれたけど、堀部の触手がふやけた以上、堀部と殺センセーの形勢は五分。そこに俺が加わればどうなるか、分かるよな?」
「……丁寧に積み上げた戦略が、たった2人の子供にメチャクチャにされてしまうとは………。仕方がない、ここは一旦引こう。
他の子達は兎も角、南君を殺すのは簡単ではなさそうだ。何よりそれが原因で感情が不安定となり、反物質臓が暴走しては笑い話にもならない。帰るよ、イトナ」
「………フン」


形勢が不利と判断するや否や、ポチと堀部はこの場から去って行った。


「………はぁ〜っ!本当、このE組にいたら退屈とは無縁でいられるな」
「お疲れ様です、イッキ君。お蔭で原さんを助けることができました。とはいえ、先生にもまだまだ奥の手はあったんですがね」
「だったら、さっさとその奥の手とやらを使えよな。あと、クソゴリラ。ナイス囮だったぞ」
「南。いい加減、そのクソゴリラって呼び方やめてくんねぇか?」
「いいじゃん、クソゴリラ。寺坂にピッタリな呼称でしょ。もしくはブタゴリラ?よし!俺も今度から寺坂のことブタゴリラって呼ばせて貰うわ」
「んだと、カルマ!てめぇ、今回金魚すくいのお椀みたいな役しかしてねぇ癖に偉そうにし過ぎだろ!!」


いつの間にかクソゴリラのいる所より少し高い岩場に降りて来ていたカルマとクソゴリラが口論を始めた。あっ!今、クソゴリラがカルマを水辺――というか川に突き落とした。


「ぷはぁ!お前、ブタゴリラの分際で何すん
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