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異世界系暗殺者
実行の時間(2016/05/16 一部修正)
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爆音の聞こえたプールの場所まで俺と有希子が向かうと、そこには堰が破壊され、水が殆ど抜けきった元がプールだったものと、今回の暗殺計画に参加してプール内にいたと思しき悠馬、岡島、片岡と主動していたゴリラの計4人の姿しかなかった。


「……何だ、これ?」
「一体何が……?」
「イッキ、神崎さん!さっき爆音がしたけど―――って、これ一体どうしたの!?」
「カルマ!……俺達も今来た所で何が何やら……」


俺達と同じくA・Tを履いたカルマは空から降り立つと同時に、プールの惨状を見て珍しく驚きの声を上げた。当然のことながら、俺達も状況を理解できていないので、答えようがない。

そんな俺達の疑問に答えたのは、皮肉にもこの暗殺計画を主動していたゴリラだった。


「お、俺のせいじゃねぇ。こんなの聞いてねぇよ!イトナを呼んでタコをプールに突き落とすって話だったのに……」
「「…………」」
「成程ね。寺坂、6月の頭に来てた2人の掌で踊らされてたって訳だ」
「お、お前ら!言っとくがこうなったのは俺のせいじゃねーぞ!」


ゴリラの発言からある程度予想はできたが、カルマが敢えてそれを口にすると、ゴリラはみっともなく自己弁護を始めた。


「こんな計画、教えもせずに実行させる奴が悪いんだ!俺だって、こんなことになるならあの2人に協力なんて―――ッ!!」
「もう黙れよ。言い訳ばかりしやがって、鬱陶しい!」


ゴリラの言い訳に苛立った俺はゴリラを1発殴ると、プールから流された皆を助ける為、その場を後にした。



【視点:カルマ】



イッキは情けない顔で言い訳ばかりする寺坂を殴り飛ばすと、何も言わずに水の流れる先へと飛んで行った。


「寺坂、命拾いしたね」
「!?」
「もし、神崎さんがこの暗殺計画に参加してて流されてたりしてたら、お前イッキに殺されてたよ。殴り飛ばされる程度で済んで良かったね」
「!!?」
「それに暗殺対象(ターゲット)がマッハ20で動ける存在だったことも幸運だ。でなきゃ、お前は今頃大量殺人の実行犯になってる」
「………」
「……イッキだけじゃなくて神崎さんも皆の救助に向かったみたいだし、俺も行くわ。お前も見苦しい言い訳する暇があったら、何か行動したらどう?」


イッキに殴り飛ばされて項垂れている寺坂に俺はそう告げると、イッキや神崎さんに続く形で皆が流された方へと向かった。

そして、移動すること1分足らず。俺はイッキと神崎さんを補足した。イッキは水面を走りながら流されている奴らを救出し、神崎さんは皆と一緒に流されている危険な流木や岩の類を破壊している。

岩や流木を壊してるアレって、もしかして漫画に出てた棘の疑似玉璽(サブレガリア)の棘の鞭?イッキ
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