暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜黒衣の魔導剣士〜
sts 17 「エースオブエースの天敵?」
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れば別だ。だがそれはあの計画……プロジェクトFが続いていることを意味する。フェイトやエリオが変に思い詰めなければいいが……。
 それに、仮にこの子が記憶転写型のクローンだとして……いったい何のために生み出されたのだろう。死んでしまった子供の代わり……、そのように考えたいところだが、レリックを所持していたとなると別の可能性の方が高そうだ。
 視線をヴィヴィオに戻すと視線が重なった。偶々目が合っただけなのかとも思ったが、彼女の瞳は真っ直ぐこちらに向けられたまま動こうとしない。

「ヴィヴィオ? ……あの人が気になるの?」
「うん」
「そっか。あの人もね、フェイトさんと同じでなのはさんの大事なお友達でショウさんって言うんだよ」

 ヴィヴィオは一度なのはを見た後、再びこちらに視線を向ける。
 子供は好奇心旺盛ではあるが、先ほどまで泣きじゃくっていた子が急に他人に興味を持つとは考えにくい。
 また俺は一度も話しかけていないし、普通あの子くらいの子からすれば長身の男性は怖い存在に感じる可能性が高い。どうして俺に興味を示しているのだろうか?
 と考えても答えが出るはずもないため、俺はヴィヴィオにゆっくりと近づく。怖がってなのはの後ろにでも隠れるかと思ったが、そんな素振りは一切見せなかった。そのため俺は彼女と目の高さが同じになるように屈む。

「どうした?」
「……一緒」
「ん?」
「帰って来るまで……一緒」

 ぼそぼそとした言葉だったが、どうやらヴィヴィオはなのはが帰ってくるまで一緒に居てほしいと言っているようだ。彼女の方からこちらに近づいて制服を手に掴むのが何よりの証拠だろう。
 ――こいつは困ったな。
 自分から一緒に居てほしいと言ってくれている以上、俺がヴィヴィオの面倒を見るのが最善なのだろう。しかし、俺もなのは達と一緒に聖王教会の方へ行かなければならない。
 これを伝えるとまた泣いてしまいでそうではあるが……優先順位で考えると、この子よりも聖王教会のほうが上だ。素直に言うしかないだろう。

「ごめんなヴィヴィオ、一緒に居てやりたいのは山々なんだが……俺もなのはさんと一緒に出かけないといけないんだ」
「ぇ……うぅ」
「大丈夫、ここに戻ってくる。帰ってきたらちゃんと顔を出すから、それまで良い子に待っててくれ」

 あやすように頭を撫でながら頼んでみると、小さくではあるが「うん」と返してくれた。俺は笑いながらありがとうと言ってからもう一度頭を撫でながら立ち上がる。

『……お前らのその顔は何だ? スバル、答えろ』
『えっ、えぇぇぇッ私ですか!? えっと、その、あのですね……ショウさんって子供の扱い慣れてるんだなあっと思いまして』
『あのな……俺は昔からヴィータやリインの相手をしてきたし、フェイトの家とは付
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