50グレモリー郷
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◇いのり
巨大な門を潜り、なかを進む。次々と城のなかの門も開門されていく。
玄関ホールに着いたところで、グレイフィアさんが言う。
「お嬢さま、さっそく皆さまをお部屋へお通ししたいと思うのですが」
グレイフィアさんが手をあげるとメイドさんが何人か集合した。
「そうね、私もお父さまとお母さまに帰国のあいさつをしないといけないし」
リアスさんは「うーん」とこのあとのことを考え中の様子だった。
「旦那さまは現在外出中です。夕刻までにおかえりになる予定です。夕餉の席で皆さまと会食しながら、お顔合わせをされたいとおっしゃられておりました」
「そう、わかったわ、グレイフィア。それでは、一度皆はそれぞれの部屋で休んでもらおうかしら。荷物はすでに運んでいるわね?」
「はい。お部屋のほうはいますぐお使いになられても問題ございません」
祭とアーシアが驚きの連続でフラフラしているから、そろそろ休ませたほうがいい。
部屋に向かう前に出迎えてくれたリアスさんのお母さん、ヴェネラナさんと自己紹介を交わしつつ、グレイフィアさんの案内で各々に割り振られた部屋に入った…あと少ししたらリアスさんのお父さんも帰って来るらしく、その時に合わせて夕食に呼ばれるとの事。ヤマトの料理食べたい…
◇ヤマト
「ヤマト様、夕食の支度が整いました」
「はい、今行きます」
グレイフィアさんの呼び出しに応じ、俺は部屋を出る…死ななかったらこうなっていたのかな…と思ってしまう。
「ヤマト様をお連れしました」
「ヤマト君、今日は良く来てくれたね。歓迎するよ」
「は、はい。今日はご招待いただきありがとうございます」
席にいるのは、俺、リアスの父さん…長ったらしいからグレモリー卿で良いか、ヴェネラナさん…3人だけ?…つまり、夕食前に俺に話がある、という事か。
「ヤマト君、君はリアスのことをどう思ってるかね?」
「それは、いのり達の親としてですか?それとも葬儀社のリーダーとして?」
前者の可能性が高いとはおもうがな。
「両方でたのめるかね?」
「わかりました。ますは親としてですが、正直いのり達を任せるには危険すぎるとは思います。葬儀社のリーダーとしてもそうですが、リアス・グレモリーは眷属に甘すぎるし中途半端だと思っています」
「中途半端ですか?」
ヴェネラナさんもグレモリー郷も心当たりがあるような表情をする。
「はい。グレモリー眷属は昔のトラウマを持っている悪魔が多いのは知ってます。ですが、それを理由にリアス・グレモリーとグレモリー眷属は中途半端なんです。王としてリアス・グレモリーがやらなければならなかったのは甘やかす℃魔ナなく過去を乗り越えさせる
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