暁 〜小説投稿サイト〜
WATCH DOGS 〜in RIDER WORLD〜
PHASE 9 突入直前の乱入者
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失敗した
普段は顔を認識されないために
仕事中はマスクをつけているのだが…
おそらくその繁華街の時は
暗い路地裏での仕事で、対象も少ないから
誰にも見られないと思いつけていなかったのだ…
実際あのマスクは結構息苦しい

「…そうか」

正直それを知られていては何も言えない

「ねえ、何か知ってるんじゃないの?
教えてくれよ
もし彼女が何かに巻き込まれてるなら…
手伝わせてくれ」

彼の目は本気だ
だが、それでも一般人だ
巻き込むわけにはいかない

「ダメだ」
「頼む!」
「ダメだと言ったらダメだ、悪いな」
「お願いだ!役に立つ!頼む!」
「なんでそこまで…」
「僕は彼女に色々聞いてもらったんだ!
中には辛い話もある!
だがいつも聞いてもらってばかりで
何もお礼できていない!だから
こういう時くらい恩返しがしたいんだ!」

やはり彼の目は本気だ
だが何か少し違うようなものも感じる

「…仕方ない、いいだろう」

とりあえずそれなりにやる気はあるようだ

「本当か!ありが…」
「だが、条件付きだ
いいか、簡単だ
絶対に俺の言うことを聞け
これだけだ、OK?」
「OK」
「よし、それじゃあ何が起こったか話そう…」

事の経緯を彼に話し始める
彼は集中してそれを聞いた
















「アポロガイスト様」

例のビジランテを監視している戦闘員の1人が部屋に入ってくる

「なんだ?」
「報告です
霧島翔は仮面ライダーでした」
「なに?それは本当か?」
「はい、こちらが写真です」

受け取った写真を見て
彼は嗤う

「ほう…
このベルトは1年前に破壊したと聞いていたが…
やはり残っていたか
残骸が見つからない時点で察してはいたが」

戦闘員は黙って彼を見る

「…なるほど、つまり彼があの時の邪魔者だったということか…面白い」
「いかがいたしましょう」
「そうだな…我々に敵対するライダーが増えても困る
だが彼のビジランテとしての仕事は本物だ…
利用するだけして、その後に消えてもらおう」

彼は次元の穴を開いた

「どこへ向かうのですか?」
「ちょっと…彼を消すための準備をしてくる
すぐ終わるがな」


彼が開いた穴の先は…
ユグドラシルタワーの研究室であった

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