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ダンジョンに英雄を求めるのは間違っているだろうか
冒険
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したわけではない。
いろんな人に手伝ってもらって発現したものだ。
納得がいかない。


「ふふッ。ロイ、また自分を責めているでしょう?いいのよ。ゆっくりで…。私と一緒に地道に来ましょう?」
「はい……。それじゃあ行ってきます」
「ええ、行ってらっしゃい」


フレイヤ姉さんは笑顔で俺を送ってくれる。
さて、初めてのダンジョンだ。頑張ろう。

俺は錆びた大剣を背負ってダンジョンに向かう。



そして冒頭に戻る。


「な、なぁ!ベル!ミノタウロスって中層のモンスターじゃなかったけ!?」
「いいから走って!!」


はい。

そしてそんな事をしてたら重要なことに気がついた。

道がないです。
行き止まりです。


「くっ!」

身をひるがえしミノタウロスと相対する。改めて敵を確認する。膨大な【ステイタス】の差により俺達の攻撃では傷1つ付かない。
俺はスキルと魔法を使えばなんとか逃げ切れるかもしれないが、ベルは……。

そんなことを考えていると……。

その瞬間、ミノタウロスの胴体に一線が走った。

「「え?」」
『ヴぉ?』

俺とベル、ミノタウロスが間抜けた声。
そして閃光のように斬られていくミノタウロスの体。

次いでミノタウロスの大量の血しぶきが襲いかかってくる。

「うわっ!」

俺とベルはその瞬間、返り血を沢山浴びてしまった。


「……大丈夫ですか?」

そこにいたのは冒険者に成り立ての俺でも知ってる人物だった。

真っ直ぐな金髪、しなやかな肢体、綺麗な金眼。【ロキ・ファミリア】所属、二つ名【剣姫】、その名は……

アイズ・ヴァレンシュタイン……。

「あの……大丈夫、ですか?」

意識をアイズさんに向ける。

「あ、ありが「うわあああああ!!!」え?」

俺の隣で、アイズさんの剣捌きの閃光よりも速いスピードでベルが消えた。
え?ベル君?
あいつ、アイズさんの剣のスピードより速かったぞ。


「あ、えっと、その助けてくれてありがとうございます!」
「……うん。君の名前は?」
「ロイ・キャンベルって言います!本当に助けてくれてありがとうございました!」


俺は体を90度にまげて、お辞儀をし、その後全力でベルの通った道を追う。
こんなところで剣姫に出会うなんて……。

俺は嬉しい気持ちもあれば悔しい気持ちもあったままベルを追うのであった。





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