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問題児たちが異世界から来るそうですよ?  〜無形物を統べるもの〜
寝やがった!?
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「それでも、鬼姫連盟の開くゲームを見たときに、かなり憧れたんだ。自分もあんなステージに立ってみたい、って」
「・・・それで、いろんなゲームに参加してたんだな」
「うん、そう。この服もさ、ジャックさんが『それなら一張羅を作らねば!』って言って作ってくれたもんなんだよ」

自慢の一着であるのか、服について話すときが一番うれしそうだった。そして、だからこそ。次に続く言葉には強い覚悟が込められている。

「でも、さ。ジャックさんがいなくなった以上、もうそんなことを言ってるわけにもいかないから」
「・・・なるほど、な。相談ってのは、プレイヤーを引退する話なのか」
「そういうこと。二足の草鞋でできる程主催者は甘くないし、アタシ自身の実力もない。だから、どこかできっぱりと引退しようと思う」

ふむ、と一輝は少し悩む。さすがにこの場でふざけることはしない。だからこそ真剣に考えて、そして。

「・・・なあ、これまでに白星って何回上げたことがある?」
「一回、だな。ジャックさんと一緒に耀に勝ったやつ」
「そうか。なら、一個提案が」

そう言って指を一本立てた一輝に、アーシャは何かいい案があるのかと身を乗り出す。

「とりあえず、今度一個上の層で開くギフトゲームに出ろ。出納め、ってことで」
「・・・それ、意味あるのか?」
「ちゃんとキリを付ける、ってのは重要なことだぞ。それで、その結果で考え直すなら考え直して、そうじゃないなら主催者に回る」
「・・・できると思うか?」
「多少はノウハウがあるだろうから、大丈夫だろ」

あっさりといった一輝に対してアーシャは文句を言おうとしたが・・・

「なんなら、俺も手伝うし」
「・・・は?」

この言葉で、それも難しくなってしまった。

「いや、なんで?」
「同盟コミュニティだし、あとギフトゲームでれなくて暇だし」
「あー・・・」

そしてすごく納得してしまった。この問題児たちにしてみれば、暇というのは天敵でしかない。

「まあそう言うわけだから、俺にできる協力はするぞ。必要なギフトがあるなら都合できるかもだし、檻の中の異形だって貸せる」
「・・・それ、だいぶゲームの幅が広がらないか?」
「広がるだろうな。で、それをうまいこと実行できるかはオマエのやり方次第だ」
「うわー、プレッシャーが・・・」

そうはいっているものの、アーシャの顔はとても楽しそうになっている。どんなことが出来るかと想像しているのかもしれない。

「ま、そういうことならとりあえずゲームに出てから考えるよ。まだ先なんだっけ?」
「しばらく先になるかな。少なくとも、俺の上層めぐりが終わってからじゃないと」
「・・・上層めぐり?」
「ああ、なんか呼び出されてさ・・・面倒で仕方ないけど
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