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問題児たちが異世界から来るそうですよ?  〜無形物を統べるもの〜
寝やがった!?
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間を全て寝て過ごし、その間に生成された呪力を全てジャックに回すことでここにいる間はじゃっくがでていられるのだ。

「一々出したりしまったりするのもだるいからな。それ灘出しっぱなしの方がよっぽど楽だ」
「ふぅん・・・なら、本拠に残してきた二柱の神霊は?」
「アジ=ダカーハの方は相性がいいから元々負担少な目だし、神霊化しなければほぼゼロ。蚩尤に至っては今回本拠の武器庫にしまってある武器を依代にしたから、こっちも負担なし」
「ジャックさんもそうするわけには?」
「んー、そうだな・・・ジャックの依代にできるとしたら超がつくくらいの罪人かジャックをかたどっている長いこと信仰された何かなんだけど」

さすがにそれを準備するのは難しい。そんな現実的な問題からこの手段は却下される。

「それに、そうじゃなくても姿が依代に依存するからな」
「それは確かに・・・」

姿が違うというのはかなりきつい。と言うか物によっては子供たちが泣き出しかねない。それはさすがに問題である。

「そう言うわけで、他に手段が思いつかなかったわけだ。疲れてた、ってのもあるわけなんだが」
「そっか。ならちょっと相談したいことがあったんだけど、明日以降にした方がいいか?」
「いや別に、相談くらいなら今日でいいぞ」

本当に何でもないかのように一輝が言ったので、もうアーシャも気にしないことにした。一輝についてはもう気にしてもどうしようもない、と察しているのだろう。
そうこうしているうちに、一輝が寝泊まりする部屋についた。当然ながらきれいに掃除したり整理したりはされているものの、少しぼろい部屋である。

「あー、うちも中々に金がなくてな・・・」
「いいよ別に、前いた世界では野宿とかもあったんだし」
「いやアンタ前にいた世界は何だったんだよ・・・」
「任務によっては色々とな・・・」

一輝ですら辛いと感じるものがあったのだろうか、少し思い出しただけで頭を抱えてしまった。かなり珍しい一輝の図である。

「さて、と。それで?相談って何?」
「一気に本題に入ったな・・・」
「こういうのは下手に長引かせても何にもならん」

ベッドに座ってはっきりとそう言う一輝に呆れたような溜息をついてから、アーシャもまた部屋に入ってきて椅子に座る。背もたれを前にして座るちょっと行儀の悪い形だが、彼女には不思議と似合っているように思う。

「あーっと、さ。元々アタシがプレイヤーやってたのって、ジャックさんとウィラ姐さんに無理言って、何だよね」
「うん?」
「ほら、“ウィル・オ・ウィスプ”って本来は主催者メインのコミュニティだからさ」

そう言われて、一輝は思い出した。ウィラがかなり強いプレイヤーだから忘れがちになってしまったが、本来はそう言うものなのである。

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