暁 〜小説投稿サイト〜
夢のような物語に全俺が泣いた
兎と出会ったその日の出来事
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であると認めた相手のヘイトを上限なしに集める。
その結果、怒り狂って同士討ちに発展した奴もいた。

そして新しいスキルの[守護願望]と[英雄の趣味]。
[守護願望]は自分が護りたいと思った対象が存在するし続ける限り効果継続。
その数が多いほどに効果上昇。
ステイタス上昇。

[英雄の趣味]は…まぁあれだ。
料理とか裁縫とか合成とか…。今はランクIだけど…これ極めると何でも作れそうで怖い。

「よっし到着!」

あれこれ考えているうちに地上へ到着。
取り合えず前の酒場へ赴き、昼食を食べることにしよう。
俺の走ってきた道には魔石やモンスターの血が飛び散っており、後に入ってきた3人の冒険者が驚愕したのは別の話。





「おや、ユウジのところの坊やじゃないか。
あー…確かケイって言ったね」

店に入ってすぐにミアさんに声をかけられる。

「どうも。昼食を食べに来たんですけど」

「好きな席に座って待ってな。
ほら、冒険者ならビシッと決めなっ!」

俺に席を促し、目の前にいる白い髪の少年の背中を押すミアさん。
少年は明るい笑顔になり、店を飛び出していってしまった。

「えーっと…シル、だったかな?」

「はい」

「あの少年…これこらダンジョンに向かうの?」

「多分そうだと思いますよ?
明日は怪物祭(モンスターフィリア)なので早めに切り上げると思いますけど」

「怪物祭?」

「あはは…貴方も知らないんですね。
それならこの後行ってみたらどうですか?きっと楽しめると思いますよ?」

「ん、そうしてみるよ。ありがとう」

俺はクスクスと笑うシルを見て、目の前に持ってこられた料理を食べはじめた。









翌日。
再び地上へ来た俺は早速怪物祭へと向かうことに。
大通を歩いて数分、闘技場の様な場所が見えてきてそこで止まる。

「でけぇな…彼処でモンスターの調教すんのか…つーかモンスターってペットとして飼えるのか?」

素朴な疑問を口にしてみたものの、答える者は当然いない。

「取り合えず出店でも回って――っ!?」

再び歩き出そうとした瞬間、誰かに見られているような…それでいて粘着質な視線を感じてバッと振り返った。
振り返った先にはフードを被り、あまり顔を目立たせていないような服装の…

「女…の子?女性か?」

ゆっくりとこちらへ歩いてくるその姿を仰視してしまう。

「どうかした?」

やはり女だった。声質からして女性。

「……いや、別に何でもない。
悪かったな。食い入るように見ちまって」

「悪いことなんて無いわ。
私にとっても、良くあることだから…じゃあね?」

「ああ…」


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