ご褒美の時間(2016/03/30 一部修正)
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」
物色を始めてから数分後。俺は1つの髪飾りに目を付けた。雪の結晶――六花を3つ連ねた形をした純銀製の髪飾りだ。六花の中央にはダイヤと思しき宝石が埋め込まれている。
金額は115万か。造形も中々だし、使用されているダイヤも質のいいもんだ。これで115万なら安いとすら言える。
これは買いだ!そう思った俺は、近くに居た店員に商品を出して貰うことにした。この時、店員が怪しむ様な視線を向けてきたが、俺が持つクレジットカードを見せると態度が変わり、すぐに商品を出してくれた。
ちなみに俺が持っているクレジットはブラックカード。数百万単位での買い物をカード支払いでよくしているから、意外とあっさり手に入ったんだ。
で、六花の髪飾りを店員に出して貰った俺は、少し離れた所で茅野とアクセサリーを見ている有希子を呼んだ。
「有希子、ちょっといいか?」
「何?イッキ君」
俺が呼ぶと有希子は小走りで俺の所にやって来てくれた。そして、俺は店員から受け取った髪飾りを有希子の髪に添えてみる。
「うん。俺の想像通り、この髪飾りは有希子に似合うな」
「はい!まるでお客様の為だけに作られた髪飾りの様です!」
さっきまで怪しむ様な視線を向けていたとは思えないほどの変わり身だな、店員A。……まぁ、いいけど。
「この髪飾りを購入する。クレジット一括払いだ」
「お買い上げ、ありがとうございます。それではお客様、こちらのレジカウンターまで」
俺は先に髪飾りの支払いを終えると、専用のケースに収められた髪飾りをそのまま有希子に渡した。
「有希子、これプレゼント」
「えっ?でも、私球技大会の試合には参加してないよ?」
「本来なら今日は2人っきりでデートする予定だったろ。その詫びも兼ねてのプレゼントだ。受け取ってくれ」
「イッキ君……。それなら遠慮せず貰うね」
「おう、遠慮するな」
この後、他の女子も続々と商品を決めて行き、俺は纏めてクレジット一括払いで精算を済ませた。ってか、殆どの女子は女の子らしい髪飾りやネックレスの類なのに対して、挟間は何故か髑髏物の装飾品だった。
………高級アクセサリーショップに、どうして髑髏物が置いてあったんだろう?謎過ぎるだろ。しかも、純銀製で有希子に送った髪飾りを除けば一番高かったし。
取り敢えず、高級アクセサリーショップでの買い物を終えた後は、残りの金額でそこそこブランド物の夏服や水着の購入につき合わされ、最後は全員で高級ブランドケーキ店を梯子し、夕方には駅前で解散することとなった。
ここまでの語りでは割と平和的に話が終了している様に思えるだろう。だが、この話には後日談がある。
俺が女子一同とショッピングモールを歩いている所を岡島に見
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