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ドリトル先生と二本尻尾の猫
第十二幕その三
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「おい、もう帰ろうと」
「何なんだよ、一体」
「まさか幽霊か?」
「ここは幽霊でも出るのかよ」
 こうしたことも言い出してなのでした。
 ガラの悪い人達は退散しました、それを見てです。
 先生は笑顔で皆にこう言いました。
「これでよしだね」
「慌てて帰っていくね」
「テーマパークから出て」
「そうしていくね」
「まあ幽霊って行ってたから」
 先生はその言葉についても言いました。
「ひょっとしたらここに幽霊が出るって噂が出るかも知れないね」
「まあ幽霊が出るとかね」
「日本でも普通にあるみたいだし」
「それじゃあね」
「別にいいよね」
「それ位なら」
「これが食中毒とかだったら駄目だよ」
 日本においては特にです。
「テーマパークが潰れるけれど」
「幽霊だとね」
「観たら面白いし」
「怖いもの見たさってあるし」
「だからね」
「別にね」
「困らないね」
 動物の皆は何処かイギリスのお考えで言うのでした。
「それじゃあね」
「今回はね」
「別にいいね」
「幽霊話はそれはそれで」
「うん、そしてよかったことは」
 先生がここで満足していることはといいますと。
「暴力にはならなかったからね」
「そう、それが何よりだね」
「ベストだったよ」
「先生本当に暴力嫌いだから」
「それにならなかったことはね」
「よかったね」
「僕は誰かを殴ったり出来ないよ」
 勿論罵ったりもです。
「どうしてもね」
「というか暴力振るう先生ってね」
「想像出来ないよ」
「先生は暴力を否定してるから」
「そうした人だから」
「子供の頃からね、暴力は駄目だよ」
 性格的に受け付けないのです、どうしても。
「人の心も身体も傷つける」
「そうしたことはね」
「絶対にしない」
「それが先生の信条だし」
「それが出来たから」
「何よりの結果だね」
「そうだよ、あの子達も守れたから」
 先生はここでお二人を見ます、もう見詰め合っています。そのお二人を見てでした。先生は皆にあらためて言いました。
「さて、じゃあ」
「あの子達がこれからどうなるか」
「いよいよ告白の時が来たけれど」
「一体ね」
「どうなるのか」
「楽しみね」
「あとはお静さんとあの子達のことだよ」
 お二人の、というのです。
「じゃあいいね」
「僕達は見守る」
「それだけだね」
「後はね」
「もっと離れた場所にいよう」
 先生は自分達が今いる場所がお二人とわりと近いことに気付きました、それでこう皆に対して言ったのです。
「そうしよう」
「そうだね、意識させるかも知れないし」
「人の目があるとね」
「告白とか難しいし」
「それじゃあね」
「ここはね」
「離れよう」
 皆も頷いてでした、そう
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