バイバイエドラス
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にしかできない?どういうことだ?
「やってくれるのか?」
「ああ!!」
「はい!!」
「もちろん!!」
「ギヒッ!!」
俺たちはエドシリルの言葉にうなずく。
「恩にきる。それで・・・作戦なんだが」
エドシリルの作戦はこう、まずは俺たちが王都で暴れること、そしてジェラールに倒されること。それを、ある一定の時間でやってほしいということだった。
しかし、エドシリルはあれが起こるおおよその時間も計算してるとは・・・俺も同じシリルとして、これぐらい頭の回るようになりたいな。
現在・・・
「来いよ。来ねぇとこの街を、跡形もなく消してやる」
ナツさんがジェラールを脅すようにいう。あの人だと・・・本気で言ってそうで怖いな。
(悪役と英雄・・・しかし・・・)
「魔戦舞台はどうしたんだよ」
「このままじゃ王様が殺されちゃう」
「あの王子とか言われてる奴、本物か?」
「どっちにせよ、あんな化け物倒せんのかよ!?」
(皆はまだ王子を信用していない)
リリーは心の中でそう思う。国民たちはみんな口々に言う。当然だよね。だってそのくらいの恐怖の中に現れた英雄じゃないと、意味がないもん。
「ナツ!!そこを動くな!!」
ジェラールは城から飛び降りてナツさんの方へと走り出す。
「ナツではない。大魔王ドラグニルだ」
ナツさんはそれを、腕を組んで待ち構える。
(茶番で王子を英雄に仕立てるつもりがろうが・・・倒れたフリなど、バレた暁には・・・取り返しがつかんぞ・・・シリル、貴様は一体何を考えている!?)
リリーはエドシリルを睨むように見ている。当のエドシリルはどこ吹く風だけど・・・
「き・・・君も覚悟しておいた方がいいよ。これからぼきゅたちに起こる・・・出来事を・・・」
ナディは体を震わせながら、リリーにそう言った。
ジェラールは国民たちの間の道を通り、ナツさんの元へと急ぐ。
「あれが王子だ!!あの魔王とかいう奴と戦うつもりなのか!?相手は火を吹く怪物だぞ!?」
「一体王子はどうやってあの魔王を倒すつもりなんだ!!」
エドガジルさんとエドシリルが二人でそう叫び、王子の存在、それと、魔王の強さを国民に印象付ける。
ジェラールはそんなシリルを横目で見る。
(バカ者め・・・お前ならもっとまともな手段を考えると思っていたが・・・だが、倒れたフリで一体どうやってこの状況を収拾するつもりなのだ!?)
ジェラールが近づいてきたのを見て、ナツさんは歯をむき出しにして笑う。城にいる者も、国民たちも、そして俺たちもこれから起こることを見届けるために、目を凝らして二人の方に視線を向ける。
「眠れ!!」
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