俺たちはここに立っている
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共に歩んで来なかった私には無理だ。そして、その権利もない」
ジェラールはリリーに向き直る。
「混乱した群衆をまとめるためには、悪役と英雄が必要なのだ」
「悪役と英雄?」
ジェラールは静かにうなずき、話を続ける。
「この世界を混乱に陥れた悪を晒し、処刑する者こそ英雄となり、その英雄は、民を一つにまとめ、王となる」
リリーはジェラールの案を聞いて額に汗を浮かべる。
「そ・・・その悪と英雄とは誰なんです?」
「もう気づいているだろう?」
ジェラールはそういい、リリーに言った。
「エドラス王に反旗を翻し、世界の魔力を奪った私こそが“悪”。
種族間の誤解と偏見を調和できる君こそ“英雄”にふさわしい。
世界を滅ぼした私を君が処刑するんだ。
そして、君がこの世界の王となれ」
ジェラールは初めからそう考えていた。アニマを逆展開すると決めていたその時から。
「混乱している民の前で、この混乱を引き起こした私を処刑するのだ。王国軍の一人として・・・エクシードの一人として。
混乱を鎮め、皆を導け。魔法のない世界・・・新たな世界の王となるのだ」
リリーはジェラールに言われ、一瞬固まってしまうが・・・
「あなたは本気で、そんな戯言を言っておられんのかぁ!!王子!!」
ジェラールの作戦に納得できず、思わず叫ぶ。
そして、それを影から一人のエクシードが見つめていた。
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