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ダンジョンに転生者が来るのは間違っているだろうか
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終わり?」

「ええ。まぁ、遠征って言っても、二十四階層までの小遠征ですけどね」

俺がルナファさんと呼んだ受付嬢の女性。本名はルナファ・テレース。茶色の犬耳と尻尾がキュートな犬人(シアンスロープ)で、俺より一つ年上。
【バルドル・ファミリア】が零細だった五年前からの付き合いで、ハーチェスさんと俺とはその時からの付き合いだ。
まだ新人で、年も近いということから俺とは特に仲が良い。時折、二人で何処かへと出掛けることもある。
デートと思わないでもないが、あちらさんは俺のことを弟扱いしてるし、こちらもそういうのはないので悪しからず。恋人とかそんなんではない。てか、俺もう好きな人いるしな!
あえていうとすれば、ルナファさんは俺の癒しである。

「そういえば、新人の子が入ったんだってね」

「ええ。 将来有望ですよ」

「あはは。確かにね。【バルドル・ファミリア】に入ってる人たちって物凄い早さでLvアップしちゃうんだもの」

「アハハハ、ソ、ソウデスネー」

実際そうだったりする。
俺が【バルドル・ファミリア】に入って五年。
その五年の間に、【バルドル・ファミリア】は零細から上位派閥の軒を連ねるようになるほどの実力を伸ばした。
ハーチェスさんはその五年でLv4に。他の面々も二、三年で今のLvまで到達したのだ。
理由は簡単。俺である。
Lv4になった際、夢の中に現れた金髪ピアスの神様に聞いた話なのだが、俺の成長しやすいという体質は、他の仲間にも影響を及ぼすらしい。
流石に原作主人公並みにとはいかないが、それでも一般の他の冒険者よりも断然アビリティの伸びが凄いのだ。これに関しては、一度、神会(デナトゥス)において、バルドル様が神の力(アルカナム)を使ったのではないのかと疑われたほどのことなのだ。
知っているのは俺だけ。決して口に出せない事である。

「そういえば、今日面白い子がいたのよ」

「面白い子?」

「なんかね、全身モンスターの血で真っ赤になった冒険者の男の子がそのままの格好でここまできたの。 もう、あれ見たときは笑いそうになったわ」

「ああ、俺らも見ましたよ。ダンジョンで」

俺もつい笑みを浮かべた。
つられて笑ったのではない。原作スタート。それが嬉しいのだ。

そのあと、一通りの報告を済ませてハーチェスさんたちの所へと戻る。
ハーチェスさんたちはもう庭の石碑の場所に移動していた。
近づいて分かったのだが、エイモンドさんの姿も見られた。

「あれ? 今日は早いんですね、エイモンドさん」

「お疲れ、式」

「フッ、どうやら彼女、僕に会うのが照れ臭くて帰ってしまったらしい」

「なに妄言はいてんのよ。全く脈なんてないでしょ、その人」

「一
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