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夢のような物語に全俺が泣いた
汚名返上の鉄拳制裁
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全滅し、ゼウスとヘラは当時対立していたロキとフレイヤに追放されてオラリオから姿を消したんだ」

「じゃああの人は誰なんですか!?」

「正真正銘、ゼウスだ。
この世界のゼウスはもういないが、あのゼウスは本物なんだよ。
所謂別世界のゼウスってところか…。
この世界ではゼウスファミリアは消滅したってことになっているから、俺たちはゼウスの名を使えない。
よって俺の名前を入れてラドクリフファミリアってことにしてんのさ」

「でもそれってユウジさんの…」

「そう。一応ながら俺も神の一人として存在するからな。
龍属神王 ユウジ・A(アルハザード)・ラドクリフ…仮の名前を使うには丁度良いのさ。
ま、俺はこの世界で赤志の名前を使ってるから神だろうがダンジョンに潜れるってな」

わははは、と笑うユウジさん。
色々と疑問はつきないけど…その内分かるんだろうな。

「さて、小腹すいたし、彼処で飯でも食うか」

「あ、はい」

ユウジさんは話を切り上げて一際賑わう建物を指差して歩いていった。

「いらっしゃいませ!席へご案内させて頂きます!」

出迎えてくれたのは人属の少女。
大体今の俺より2歳くらい下の明るそうな人だ。

「さて、金は気にしなくていいから好きに注文しな」

「あ、ありがとうございます…」

「…なぁ。敬語やめねえ?
確かに俺はお前さんの何百倍ほど生きてるが、ただそれだけの事なんだよ。
ゼウスも言ったようにもっとフレンドリーに行こうや」

「あー…分かった。それじゃユウジと呼ばせてもらうよ。
改めてよろしく」

「おう」

なんと言うか気さくな人だ。
最初見たときは強者足り得る風格を持っていたのに外に出てみれば何の影も見当たらない。
実力を隠しているのか、はたまたこれが素なのか。
どちらにせよ、いい人であると言うことだけは分かった。

「注文は決まったかい?」

そう言って来たのは大柄なおばさん。
その豪快な表情は出来る人を連想され、忍○の食堂のおばちゃんを思い出させる。

「あ、えっと…このお薦めってやつで」

「俺は前来たときと同じやつな」

「あいよ!
それにしても久し振りだねぇ。あれから姿も見せないで…一体何してたんだい?」

どうやら知り合いのようだ。
おばさんはユウジに話しかけ、親しげに会話を盛り上げる。
俺は話に入れないので料理を待つことにする。

「すみません、隣宜しいですか?」

「ん?ああ客か…良いですよ」

「冒険者さん。こちらへどうぞ」

「し、失礼します…」

先ほどの少女に連れられ、俺の隣へ座ったのは昨日の白髪少年だった。

「君は…」

「あ、貴方は!あの時はすいませんでした…僕一人だ
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