ファミリア
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る。
この談話室にいる全員を見渡し、言葉を告げる。
「卯足 慧。
正直まだ困惑してるし、目標だってまだない。
けど、少なくとも俺の未来を掴むために努力は続けていく所存…。
新顔ででかい面することもあるだろうけど、よろしくお願いします!」
取り合えずは決めた。
ここで俺は強くなり、自分の生き方を見つめ直す。
恐らく俺がこの中で一番弱い。ならこの中で一番になるとは言わないが、足を引っ張ることの無いように精一杯の努力をしよう。
「よし!早速契約をしよう。んでもってギルドに直行だ!」
「はい」
俺はなすがままに返事をし、上着を脱がされたうつ伏せになる。
ゼウス様が俺の背中をなぞり、髪を張り付けたと思ったら「もういいぞ」と声がかかる。
「ほら、これがお前さんのステイタスだ」
そう言って一枚の紙を手渡してくる。
ケイ・ウタル
Lv2
力: G 212
耐久: F 315
器用: H 154
敏捷: E 411
魔力: S 920
《魔法》
《スキル》
英雄碑
ヘイトマスター
「………魔法高いな」
「でもフットワークが良いんだね。
格闘でもしてたのかな?」
「この英雄碑って何?」
「これは特典だろうな。もう一つは恐らく前世の引き継ぎだろうな」
「ヘイトマスターって…敵意の事だよね?
敵意を操作できるってことかな?」
「いや、一方的に稼ぐみたいだな。
無意識でも発動するみたいだから…こりゃ一種の呪いだ」
言われたい放題である。
このステイタスが良いのか悪いのかはさておき、ヘイトマスターには心当たりがある。
「取り合えずギルドに登録をしてこよう。
さて…じゃあ定番のユウジで」
「待てやコラ。
行くのは構わんが定番ってどういう事だ」
「ほら、団長だろ?」
「関係ねぇだろが。……まぁ行くが…」
ユウジさんがゼウス様に指名され、俺のところへと歩み寄ってくる。
「取り合えず明日はギルドにむかう。
その後はブラブラしながら戻ってくるとしよう」
「了解です」
俺とユウジさんはメンバーの方々から見送られ、ギルドがある場所へと向かっていったのだった。
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