第十九話
[9/9]
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
オオオオオオオオオオオオオオオオオオ】!!!」
爆炎。キラーアントの海がさながら油のように燃え上がる。爆炎が爆炎を生む轟音。突如として始まった後方からの攻撃に、キラーアントたちは慌てふためいて方向転換しようとするが、お互いの体が犇めき合ってろくな身動きを取れない。
立て続けに炸裂する火炎は穿孔機のように蟻の大群を抉り去り、雷と化して貫く。その炎の揺らめきから、白髪の少年が飛び込んできた。
「なんで……なんで……」
うわ言のようにリリの口から零れる。どうして自分を殺そうとした相手を追いかけてくるのか。どうしてその顔は怒りじゃなくて、心配で満ちているのか。
脳内で呈された疑問に、ベルが読み取ったかのように答えた。
「何でもこうしても、リリを助けに来たからに決まってるでしょうがあああああ!!!!」
思いの丈を込めた絶叫に、リリは呆然とした顔をしながらも、その頬に一筋の涙を伝わせた。
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ