暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epico24彼の居ない時間の中で・・・〜Sad days〜
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然効いてない・・・!」

「防御力が高過ぎる・・・!」

どれも決定打にならず、とうとう「廻天轟乱」シュヴァリエルが自身の周囲に発せさせた竜巻により、「きゃああああああ!」テレメトリーとサクロス一尉が吹き飛ばされ、ぬいぐるみは綿を撒き散らしながら粉砕された。

(やはり・・・勝てないのか・・・?)

今度こそダメだと諦める。だが、望みはまだあった。


「ファルコンメン・ツェアシュティーレンッ!!」


シュヴァリエルの背後に転送されてきたのは、特務技能捜査課どころか局内の中でも最強に近い少女・アルテルミナス・マルスヴァローグ空曹長だった。彼女が繰り出した正拳突きが、シュヴァリエルの腰に打ち付けられた。

「うごぉ・・・っ!?」

(効いた・・・!?)

シュヴァリエルが反り返る。奴は慌ててマルスヴァローグへと振り返りつつ大剣を横一線に振るった。マルスヴァローグは屈むことでその一撃を躱し、懐が空いたその隙を突いて勢いよく立ち上がり、「もう1発!」奴の鳩尾に拳を打ち込んだ。

「っぐ・・・! なんだ、この力は・・・!? 俺の防壁ごと殴って・・・!」

「硬・・・っ! 私たちの大事な仲間(かぞく)を苦しめたその罪はちゃんと償ってもらう!! ツァラトゥストラッ!」

マルスヴァローグの両手首にはめられている腕輪型デバイス・“ツァラトゥストラ”が青緑色の魔力光に輝き、周囲の魔力素を両拳に急集束させた。

「上等だよ! とことん遊んで――っ!?」

シュヴァリエルがそこまで言いかけたところで口を噤み、我々に対して背を向けた。そして「時間切れだ。俺はここで退かせてもらう」そう呟くと大きく跳び上がり、そのままその姿を消した。

・―・―・終わりだ・―・―・

シャマルと、ペイロードの固有スキルのおかげでルシリオンは蘇生できた。が、今もなお予断の許さない危険な状態。このまま死ぬようなことがあれば切腹ものだ。しかもアイリまで奪い返されてしまった。オーディンに顔向け出来ん。

――だから待ってる。アイリを迎えに来てくれるのを。何百年と待ったんだもん。あと数年・十数年くらい、待っていられるもん――

だが顔を伏せてばかりではいられない。アイリは言っていた。迎えに来てくれるのを待っている、と。ならば迎えに行かねばな。ゆえにもっと強くならねば。シュヴァリエルの相手が難しかろうが、それ以外のリンドヴルムを殲滅できるくらいには。

「――シグナムさん。部隊長から集合命令です。壊滅に成功したとのことです」

「行くぞ、シグナム」

「ああ、いま行く」

手錠で拘束した犯罪者を連行し、我々は他の小隊と合流すべく歩きだした。

†††Sideシグナム⇒アイリ†††

「マイスター・・・・。シグ
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