暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epico24彼の居ない時間の中で・・・〜Sad days〜
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ま斬り伏せたのもグループの1人だ。
カートリッジの装填を終えた私の耳に、「シグナムさん、すごい荒れてますね」同班のセレス・カローラと、「気持ちは解るけどな。あたしもどっちかってぇと荒れてる方だ」家族のヴィータのヒソヒソ声が聞こえて来た。
「ルシル君の事、ですよね・・・。話は聞いてます」
「そっか。いま思い出しただけでも自分の無力さに腹が立つ。なんも出来なかった。ルシルとシュヴァリエルの闘いに干渉できなかった。その意思が潰されたんだ。シュヴァリエルの強さを目の当たりにして・・・、あたしは自分たちの命のために、ルシルを捨てて逃げようとした!」
ヴィータの言葉の節々には自身に対する怒りが滲み出ていた。私とて同じだ。私とて、シュヴァリエルの強さを前に、ルシルへの助勢を躊躇してしまったのだ。何が守護騎士か、何が剣の騎士か。私は自分の命とルシルへの助勢を天秤にかけ、自分の命を取ったのだ。魔導犯罪者への一撃も、自分の不甲斐なさへの八つ当たりだ。
・―・―・回想だ・―・―・
主はやてからルシリオンが息をしていないという悲鳴が発せられた。シャマルが主はやてとルシリオンの元へと駆け、治癒魔法を発動した。ルシリオンはシャマルに任せるほかあるまい。
そしてシュヴァリエルは、シャルロッテすらも戦闘不能にし、目的とする少年の方へと歩み行こうとしていた。“レヴァンティン”を持つ両手が震える。これまで感じたことの無かった死の恐怖が私の心を掴んでいた。今は死が恐ろしい。主はやて達との別れが怖ろしい。その恐怖が私の体を支配する。
――コイツらや武装は大人しく返そう。少年についても最悪、見捨てるしかない――
ルシリオンはそう言っていた。この場に居る我々が救われるには、おそらくそれが一番なのだろう。だからと言ってこのままシュヴァリエルの思うようにさせていいのか。家族を、ルシリオンをあのような悲惨な目に遭わせたあの男を。友を、シャルロッテを傷つけたあの男を。
「否!」
一歩踏み出す。と、カツンと爪先が何かを蹴った。見ればソレは「エヴェストルム・・・!」の欠片で、しかもカートリッジを装填するためのシリンダーの部品だった。カートリッジにはまだ残りがある。“レヴァンティン”と“エヴェストルム”の口径は幸運にも同じだ。
「ルシリオン・・・。オーディン・・・。借ります」
シリンダーからカートリッジを抜き、“レヴァンティン”に装填する。
「ああああああああああああああああああッッッ!!!!」
そして迷いを断ち切るために声を上げる。バンへルドにすら殺されてしまった私が、三強の一角であるシュヴァリエルを止めることなど天地がひっくり返ろうとも不可能な事なのだろう。それは重々承知している。だが、一矢報いねば。それが将たる努め。そしていざ、
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