暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epico24彼の居ない時間の中で・・・〜Sad days〜
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に立ち上る。リンディ提督も立ち上がって「ルシリオン君の容体は・・・?」っ訊ねた。

「小さいお子さんも居ます。場所を変え――」

医務官さんがリンディ提督を連れて場所を変えようとしたから「わたしも聴きます・・・!」わたしはそう言って止める。それでも渋る医務官さんに、「ここで構いません。お願いします」リンディ提督も説得してくれると、「・・・判りました」聞き入れてくれた。

「率直に申しますと・・・非常に危険な状態です。右腕は切り口が鋭く綺麗だったおかげで繋げることが出来ると思いますが・・・。両腕両足だけで数ヵ所の筋断裂・筋膜断裂と複雑骨折。頭蓋骨・鎖骨・胸骨数本・背骨・骨盤もまた酷いものです。さらには全身の切創・擦過傷、腹腔出血、内臓破裂。挙げれば切りがありません。
医者である私が言うのもなんですが、正直な話、生きているのが不思議なくらいです。我々も全力を尽くしますが・・・。今夜からしばらくは峠が続くでしょう。ですからご家族にご連絡を。いつルシリオン君が旅立っても良いように・・・覚悟をお願いします・・・」

お辞儀した医務官さんが手術室に戻ってく。わたしは足元が崩れたような錯覚を得てその場にへたり込んだ。わたしの名前を呼ぶリインやシグナム達、すずかちゃん達の声がどこか遠い。

「いや・・・いやや・・・。ルシル君・・・ルシル君が・・・死・・・うっ!?」

吐く。旅館で頂いた夕食やったものを吐き出してもうた。ルシル君のボロボロになったあの姿が脳裏に過ぎると、「おぇぇ・・・!」さらにまた吐いた。苦しい、辛い、涙が止まらへん。しかもどうゆうわけか「っ!?・・あ・・・は・・・うぁ・・・!?」息が出来ひんくなった。

「いけない! 過呼吸だわ!」

そんでわたしの意識は飛んだ。次に目が覚めたのは10時間も後の昼間。

「はやて!」「はやてちゃん!?」「「主はやて!」」

長椅子に横にされてた体を起こす。ヴィータとリインは涙目で、シグナムとザフィーラも不安げにわたしを見てた。辺りを見回すとすずかちゃん達は座ったまま眠ってて、リンディ提督とクロノ君は席を外してて居らんくて、「はやてちゃん。良かったぁ。体は大丈夫?」エイミィさんが声を掛けてくれた。

「なんとか・・・大丈夫です・・・。ヴィータ達にも心配かけたな、ごめんな」

もう何が大丈夫で、何がアカンのか判らへんほどに頭がボーってしてる。リインに「何か飲みますか?」って訊かれて、旅館の夕食からこっち、なにも飲食してへんことを思い出した。それに気を失う前に派手に吐いてしもうたから胃の中は空っぽ。何か入れとかんとアカンし、「お茶、お願い出来るか」そうお願いした。

「はいです。ちょっと待っててくださいね、はやてちゃん」

「リイン、あたしも付いてくよ。お前ひとりじゃなんか
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