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ダンジョンに転生者が来るのは間違っているだろうか
ダンジョン
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つもの台詞を返されてしまった。


まぁ、そんな余談話はおいといて、だ。


俺達はその後十階層、十一階層、十二階層とテンポよく進んでいき、『上層』を突破した。

ここから先は『中層』となる十三階層。
ハーチェスさんの指示のもとで布陣を変更し、今度はLv3を主軸とした陣となった。
前衛にアルドアさんとデルガさん、遊撃にヒルさん、後衛は魔法のリリアさんとボウガンのパディさん。不測の事態に備えてエイモンドさんも遊撃として動き(この時のヒルさんの顔は凄く嫌そうだった)、ハーチェスさんは指示。俺はスウィードと共に陣の真ん中に位置取っている。

「それじゃ、皆。 気を引き締めて行くよ」

「はいっ! ハーチェス様、私はどこまでもあなたについていきますわ!」

「リリアは元気っすね〜」

「何故、こいつと組まなきゃならねぇんだ俺は……」

「フッ、この僕を間近で見られる君は、凄く幸運だね」

「…………」

皆が思い思いに話しているが(一人は除く)、それでも陣は崩さずに通路を進む。
この階層から、ヘルハウンドやアルミラージといったモンスターが出現してくる。
特に、ヘルハウンドは『放火魔(バスヴィカル)』の異名を持つモンスターで、口から火炎攻撃なんか吐いてくるのだ。
ハーチェスさんと二人で潜っていた頃は、なかなか苦戦した相手だ。
まぁ、そのあと入ってきたバカのおかげで楽にはなったが……エイモンドさんのおかげと思うのが癪である。

「あ、あの、式さん……」

「ん? どうした?」

昔のことを思い出していると、隣を歩くスウィードが恐る恐るといった様子で話しかけてきた。

「さ、さっきの、上層。 俺、ちゃんと戦えてましたか?」

「ああ、なんだ。それか。 そらなら、心配ねぇよ。逆にあれだけ戦えてたことに驚いたくらいだ」

「ほ、本当ですか!」

パァッ!と笑顔になるスウィードに、ああ、本当、本当。と返す。
それを聞いたスウィードは先程よりもご機嫌な様子で歩く。心なしか、足取りが軽いようにも見えた。

「……どうやら、お出ましのようですよ」

「よし、デルガ、アルドア。二人とも前は頼んだよ」

「任せるっすよ、団長!」

「……」コクリ

槍とハルバートを構える二人。
その二人の前に現れたのは、三匹の兎だった。

「アルミラージっすね。 デルガ、いくっすよ!」

「……!」コクリ

前衛二人が前に飛び出していく。
アルミラージは白と黄色の毛並みに、ふさふさの尻尾、額に鋭い一角を持ったモンスターだ。
見た目はまんま兎。だが油断することなかれ。
こんな可愛い見た目と裏腹に、こいつら、かなり好戦的な性格をしてやがるのだ。

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