エピソード35 〜もけデュエル〜
[6/11]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
「あ〜、リクルーターだったのね。
じゃあ、カードを一枚伏せて、エンドフェイズに。
『人海戦術』の効果で2体目の『ハッピー・ラーヴァ』を守備表示で特殊召喚して、ターンエンドだよ。」
紫苑に大きめのダメージを与えなからか、少し嬉しそうにしてターンを明け渡すもけ夫。
「俺のターン、ドロー!(さて、どうしたものか……?)」
紫苑は重くなり始めている瞼を必死に開き、『もけもけ』を睨み付ける。
(うぅ、くそ眠い……。)
紫苑が睡魔に悩んでいるのは、いい天気だから眠くなったわけでもなく、もけ夫のデュエルした相手を『もけもけ〜』にしてしまう不思議なな力に影響されたからである。
そのせいでもけ夫とデュエルをした相手が骨抜きにされ、デュエル・アカデミア生徒の大半が脱力してしまい、ある意味危険人物として隔離されたのだ。
もっとも本人は何者にもちょっかいを出されない空間を手に入れ、満足しているようだが。
そんなわけで紫苑も少なからずもけ夫ともけもけの影響を受け、眠気という形で現れているのである。
(あんま長引かせるのは、よろしくないな……。)
眠気を追い出すように頭を左右に振り、気分を入れ替える。完全とまではいかないがいくらかマシになった思考で『もけもけ』デッキの打開策を考える。
「俺のターン、ドロー!」
今の引いたカードを見て、表情を歪め、切実に思う。
ーー大嵐。せめて、サイクロンが欲しい!!
と。『もけもけ』専用サポートカードである『怒れるもけもけ』さえなければ、『もけもけ』は一気にバニラカードへとランクダウンする。
だが、今引いたのは『ナチュル・バンブーシュート』。魔法・罠の発動禁止という強力なロック効果を持っているが既に発動されている永続魔法や永続罠には無力だ。
「『ナチュル・マロン』を召喚し、効果発動!デッキから『ナチュル・ラグウィード』を墓地に送る。さらに、マロンのもう一つの効果発動!墓地のクリフとラグウィードの二体をデッキに戻し、ドロー!
そして、『ナチュル・ハイドランジー』を特殊召喚!」
またもやお目当のカードが手札に来ず、苦悶の表情を浮かべる。
「バトル。マロンでハッピー・ラーヴァを攻撃!」
「破壊されるよ。そして、僕の天使族モンスターが破壊された事で『怒れるもけもけ』の効果はつど〜。『もけもけ』の攻撃力が3000にあ〜ぷっ!」
顔を真っ赤にし、プンプンと怒りだすもけもけ。そして、またしてもその仕草に胸キュンしたエアトスは鼻を手で抑え、プルプルとうずくまって悶えている。
「『ナチュルの神聖樹』の効果発動!『ナチュル・マロン』を墓地に送って、『ナチュル・モスキート』を特殊召喚!」
『ナチュル・モスキート』
☆1 DEF300
小さな羽音を
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ