エピソード35 〜もけデュエル〜
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、ニヤリと笑みを浮かべるもけ夫。
それもそのはず。彼のフィールドに並ぶ三体のもけもけ達は仲間がやられた事に怒り、その愛くるしい姿を激変させていた。
『もけ〜!!』
頭上に浮かぶ真っ赤なハテナは、ピンッと伸び怒りを体現するかのようなエクスクラメーション・マークへと変貌し、もけもけ自体も怒ってますと言わんばかりに顔を真っ赤にし、頬を膨らませている。
『しかし、その怒っている様子も非常に愛くるしくて、今すぐにでも抱き締めたい!と紫苑さんは思っていた。』
「勝手にアテレコすんな!?駄目精霊!」
『あはっ、バレました?けど、可愛いと思ってるのは事実でしょ?!』
勝手にアテレコまでし始めるエアトスを叱咤する紫苑。テンションが行き着くところまで逝ってしまい、おかしくなっているらしい。流石のもけ夫でもエアトスの自由奔放っぷりに頬を引きつらせていたりする。
「い、いいかな?『怒れるもけもけ』の効果でターンの終わりまで『もけもけ』の攻撃力を3000にするよ。
じゃあ『もけもけ』一号で『ナチュル・パンプキン』を攻撃だ〜!」
「っ!リバースカードオープン!永続罠『ナチュルの神聖樹」発動!『ナチュル・パンプキン』を墓地に送って、『ナチュル・バタフライ』を守備表示で特殊召喚!」
コンクリの床を突き破り、紫苑の背後に巨大な聖樹が聳え立つ。パンプキンが地中へと姿を隠すのと入れ替わりに手のひらサイズのピンク色の蝶がヒラヒラと舞い、紫苑の指先へと留まる。
「へぇ〜、やっぱその子も精霊なのかな?凄く懐かれてて羨ましいよ〜。」
精霊一種類とも心を通わせるのが困難なのに、紫苑のデッキに存在するモンスターはその殆どが精霊が宿っているのに気づき、眠たげな瞳をいっぱいに広げるもけ夫。
精霊の事はそこら辺の奴らより詳しいと自負しているもけ夫ですら、紫苑の異様さには驚きを隠せない。
紫苑はバツの悪そうに頬を掻くと、さっさと進めろと視線で促す。
「ごめんね?じゃ、一号でバタフライを攻撃!もけビ〜ム!」
「『ナチュル・バタフライ』の効果発動!デッキトップを墓地に送り、攻撃を無効にする!」
キラキラと輝く鱗粉が撒かれ、放たれた光線を遮断する。
「そんな効果があったんだね。後に残すのは厄介だから、このターンで倒しちゃおう。
『もけもけ』二号でバタフライをこうげき〜!」
ビビビッと光線が放たれ、バタフライは瞬く間に黒焦げにされてしまう。
「らすとぉ〜。三号でクリフをこーげき〜!」
「くっ……!」
ビームが当たって崩れ去るクリフ。だが、クリフの瓦礫の上には同じように岩壁が立っており、もけ夫は小首を傾げる。
紫苑:LP4000→2500
「『ナチュル・クリフ』の効果で『ナチュル・クリフ』を特殊召喚!」
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