エピソード35 〜もけデュエル〜
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もデュエルモンスターの精霊が見えた事だ。ーーその時はまだ『もけもけ』は連れていなかったがーーその事も親しくなった要因の一つに違いないだろう。
ーー最後にデュエルしてから、どんくらい経ったんだろうか。
確か自分がプロになる少し前で、もけ夫がアカデミアに入るのが同じくらいだったはず。
「……4、5年くらいかね?」
「ん〜、そだね。けど、懐かしいね、紫苑とのデュエルは。一度も勝てなかったけどね〜。」
どこか昔を懐かしむ表情をさせるもけ夫。だが、すぐに平常通り、だらんと表情筋を緩ませた顔になる。
「ふふ、けど昔みたいにはいかないよ。今の僕には『もけもけ』達がついてくれているからね〜。」
『もけもけ〜♪』
『あぁん!もけもけ!行かないで!カムバック!!』
もけもけにフラれ、オヨヨと崩れ落ちるエアトスをみて思わず苦笑する。
『うぅ〜、紫苑さ〜ん……。愛玩生物にフラれました。慰めてくださいよ〜!』
「はぁ、全く……。なんでこいつ、こうなった。」
自分にしがみついてくるエアトスを眺めながら、ため息を吐く。確か知り合った頃はもっと凛々しかったはずなのだが……、今威厳なんてあったもんじゃない。多分、どっかに置いてきたのだろう。
「さて、始めようか?準備おーけー?」
「はぁ、まぁいいか。」
デュエルディスクを腕へと装置し、慣れ親しんだデッキをセットする。今日だけで3回目となるデュエルだが、気にすることもないだろう。
「いくよ、決闘〜!」
「はぁ……決闘!!」
もけ夫:LP4000
紫苑:LP4000
「いくよー、僕の先行〜。ドロー〜!『もけもけ』を守備表示でしょ〜か〜ん!」
『もけもけ』
☆1 DEF100
ポンッと白煙の中からもけもけが姿を現わす。
『キャ〜!もけもけ〜!』
「おまえなぁ……。」
隣から色めき立った歓声が上がり、額を抑える。
「ふふっ、もけもけを気に入ってもらって嬉しいよ。
僕は永続魔法『コート・オブ・ジャスティス』を発動するよ。このカードは、レベル1の天使族がいる時、手札から天使族を特殊召喚できるだ〜。僕の場にはレベル1の『もけもけ』がいる。手札から『ハッピー・ラーヴァ』を特殊しょ〜かん!」
頭上に現れた光のリングから丸い球体に翼が天使が降りてくる。
『ちっ、もけもけじゃないなら興味ないです。紫苑さ〜ん、もけもけデッキ作りましょうよ〜。」
「わっ!抱きついてくんなよ!?それに天使族なら、姉ちゃんに頼めよ!」
『え〜、そうですけど。紫苑さんに作ってもらいたいんですよ〜!』
しがみついてくるエアトスを鬱陶しそうにあしらう。だけど、その表情はさっきまでの暗い者はない。
「やっぱ仲がいい
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