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遊戯王GX 〜プロデュエリストの歩き方〜
エピソード35 〜もけデュエル〜
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ている。

「聖なる加護を受けし獅子よ!聖域穢す悪を斬り裂け!シンクロ召喚、レベル10!『神樹の守護神ー牙王』!」

『神樹の守護神ー牙王』
レベル10 ATK3100

もけ夫をここへと呼び寄せた元凶でもある、紫苑の使役する最強のモンスターがフィールドへと降り立つ。
牙王は自らが守護するべき聖樹を破壊されたためか、もけ夫とーーもけ夫が召喚したーーワイアームに敵意ある眼差しを向ける。

「それが、君の……?」
「あぁ、このデッキの本当のエースカード……。けど、他のカードだって負けちゃない!墓地にナチュルが増えた事でドラゴンフライの攻撃力が上昇する!」

『ナチュル・ドラゴンフライ』
ATK3200→3800

ナチュル(仲間)達からの声援を受けたドラゴンフライは牙王に負けず劣らずの闘志を滾らせている。

「ハハ、やっぱ凄いや……。」

紫苑のフィールドに並ぶ二体のモンスター。一方は、強力な力を持ったシンクロモンスター。そして、もう一方は普通の低レベルモンスターだ。だがしかし、その攻撃力は最上級モンスターさえ凌ぐ程。

「君には、敵わないな……」

と実に楽しそうに笑いながらもけ夫は言った。
もけ夫自身、終始眠たそうな態度だったが全身全霊、全力で挑んだ勝負だった。だが、紫苑はそれすらも上回り、ナチュルが苦手とする力比べもモンスター達の特性を完全に活かし、もけ夫のモンスター達を圧倒して、魅せた。言葉の通り、魅力されたのだ。

パワーのみが重視される現環境で、モンスターの特性を活かしきる紫苑に。
だからこそ、凄いと称賛した。

そして、紫苑もやや謙虚な姿勢でそれを受け取ると、デュエルを終わらせるため再度気を引き締める。

「……バトル!『神樹の守護神ー牙王』で、『ナチュル・ドラゴンフライ』で『始祖竜 ワイアーム』を攻撃!終わりだぁ!」
「あはは、やっぱ僕の負け、かぁ……。」

ーー楽しかったよ。

ワイアームの断末魔が轟く中、やけにはっきりとそう聴こえた。……気がする。

もけ夫:LP800→0



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