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大統領の日常
本編
第二十四話 驚き
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女性だった。シェーンコップ准将、私には人を見る目があるのだよ」
結構適当なことを言ってるような気がするが、表情だけは真剣なのでシェーンコップも黙った。
「・・・私に正視艦隊司令官が務まるとお思いですか?」
「少将にできなければ一人を除いて何者にもできないと私は考えているよ」
「一人を除いて?できれば名前を教えていただけますか」
「・・フリッツ・ヨーゼフ・ビッテンフェルト少将」
「・・では彼に任せればよろしいでしょう。幸い先日の戦いで十分な武勲を立てております」
やっぱり、銀英伝でのことは何も知らないみたいだな。
「彼は君の後釜となる。そして適当な時期に司令官に就任してもらう。少しは突撃以外の事も教える必要があるからな」
沈黙も驚いているがシェーンコップとベーゼ中佐も驚いている。さっきから驚いてばっかりだな。
「・・第十三艦隊・・ですか」
沈黙が言った。
「そうだ。ガルメチアス帝国を併合したら今の戦力だけでは足りなくなるだろう。私は先を見越して言っているのだよ」
「勝てる、と?」
「そうだ、まぁ時間がかかるかもしれないがな」
「・・・わかりました。第十二艦隊の司令官職、謹んでお受けいたします」
「そうか。では明日、卿を中将に昇進させる。昇進理由は今までの後方任務の報酬と思ってくれ」
沈黙は沢山任務をこなしてきた割にはあまり昇進していないみたいだからな。まぁ後方任務ばっかりだからしょうがないかもしれんが。
「中将昇進の発表の際、正式に第十二艦隊司令官へ就任を発表する」
「御意」
なんでそこは帝国式なんや・・・
「ではまた明日就任式で会おう。”沈黙提督”」
俺がそう言うと沈黙は固まった。完全な奇襲である。
俺は構わず部屋を出た。シェーンコップは完全復活を果たして、今では”いやはや、閣下にはいつも驚かされますなぁ”と不敵な笑みを浮かべていってくる。おれが”明日までは誰にも言うなよ”というと”夜中にふと言ってしまうかもしれませんが、まぁ気を付けましょう”といった。お前、今日も”夜戦”するのかよ・・・。まぁ別に俺が知ったことではないが・・・


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